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次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。
もろこし
ほくそう
おきな
唐土に北叟といふありけり。
かしこく強き馬をなむ持ちたりける。これを人にも貸し、われも
唐(中国)の国に北叟という翁がいた。
強い馬を飼っていた。
これを人にも貸し、
自分も
使ひつつ、世を渡るたよりに③けるほどに、この馬いかがしたりけん、いづちともなく失せにけり。
使いながら、
金を稼ぐよりどころとしていたところ、
この馬がどうしたことであろうか、
とぶら
どこへとも知れず消えてしまった。
聞きわたる人、いかばかり嘆くらんと思ひて訪ひければ、「『悔いず」とばかり言ひて、つゆも嘆か
「悔しくない」とだけ言って、
少しも嘆か
(それを聞き及んだ人は、翁が)どれほど嘆くだろうと思って見舞いに行ったところ、
ざりけり。
あやしと思ふほどに、この馬同じさまなる馬を、あまた、具して⑦来にけり。いとBありがたき
なかった。
(人々が)不思議だと思うところに、この馬が同じような様子の馬を、
(
来たのだった。
ほんとうに(
)
うと
ことなれば、親しき疎き喜びを言ふ。かかれどまた「喜ばず」と言ひて、これも
くじけしきなし。
ことなので、
親しい人も疎遠な人も(翁に)お祝いを言う。
こうであるけれどまた、翁は)「喜ばない」と言って、
このことにも驚く (
はない。
かくてこの馬。またを飼ひて、さまざまに使ふあひだに、翁が子、今出で来たる馬に乗りて落ちて、
こうして(翁は)この馬を(
飼って、
いろいろなことに用いるうちに、
翁の子が、
新しくやって来た馬に乗っていると(馬から落ちて、
かひな
右の腕をつき折りて、聞く人また驚き訪ふにも、
E
なほ「
×
]」と言ひて、けしき 変はらず。
右の腕を折って、
) [
」と言って、
は変わらない。
(この事を聞いた人はまた驚いて見舞いに訪れるが、 (
さるほどに、にはかに国にいくさ起こりて、
そうこうするうちに、突然国に戦争が起こって、
つはもの
兵を集められけるに、国のうちにさもあるもの、
兵士を集められたところ、
国内で兵士たりうる者は、
残りなくいくさに出でて、みな死にけり。この翁が子、傷を負ひたるによりて、この中に
残らず戦争に出て、
みな死んでしまった。
この翁の子は、
まった
傷を負っていたために、
この中に
ためし
もれにければ、片手は折れたれども、
選ばれなかったので、 片手は折れたけれども、
命は全かりけり。これ、『かしこき例に言ひ伝へたり。
命は無事であった。
これは、
(
例だと(人々は言い伝えた。
唐土のことなれども、いささかこれを記せり。
唐の国のことであるが、
少しばかりこれを書き記した。
1傍線部①~⑩の用言のア基本形、イ活用の種類、ウ活用形を答えなさい。
①ア(
活用)イ(
イ
③ア(
イ(
⑤ア(
イ(
OF
イ
⑨ア(
①ア(
②ア(
イ(
イ(
イ(
イ(
活用)(
形)
②ア(
活用)(
形)
④ア(
活用) イ(
活用) イ(
形)
⑧ア(
活用)イ(
形)
⑩ア(
活用)イ(
形)
②ア(
活用)イ(
形)
④ア(
活用)イ(
形)
(
イ(
イ(
イ(
イ(
)イ(
(
活用)(
活用)(
活用)イ(
形形
形形形
活用)イ( 形)
活用)
活用)(
活用)(
形形形