基本例題19 弾性力による運動
なめらかな水平面 AB と曲面 BC が続いてい
る。Aにばね定数 9.8N/m のばねをつけ, その他
端に質量 0.010kgの小球を置き, 0.020m 縮めて
はなす。 重力加速度の大きさを9.8m/s2 とする。
www
B
基本問題 138. 146
C
0.40m
(1) 小球は, ばねが自然の長さのときにばねからはなれる。 その後, 小球は,水平面
ABから何mの高さまで上がるか。
(2) 水平面 AB からCまでの高さは0.40m である。 ばねを0.10m縮めてはなすと, 小
球はCから飛び出した。 このときの小球の速さはいくらか。
指針 垂直抗力は常に移動の向きと垂直で
あり仕事をしない。 小球は弾性力と重力のみから
仕事をされ, その力学的エネルギーは保存される。
(1)では, ばねを縮めたときの点と曲面上の最高点,
(2)では, ばねを縮めたときの点と点Cとで,それ
ぞれ力学的エネルギー保存の法則の式を立てる。
■解説 (1) 重力による位置エネルギーの
高さの基準を水平面 AB とすると, ばねを縮め
たときの点で,小球の力学的エネルギーは, 弾
性力による位置エネルギーのみである。 曲面
BC上の最高点で、速さは0であり,力学的エネ
ルギーは重力による位置エネルギーのみである。
最高点の高さをん 〔m〕 とすると,
x9.8×0.0202=0.010×9.8×h
h=2.0×10m
(2) 飛び出す速さを [m/s] とすると,点Cにお
いて,小球の力学的エネルギーは,運動エネル
ギーと重力による位置エネルギーの和であり、
2
×9.8×0.10
x0.010×2
+0.010×9.8×0.40
v2=1.96=1.42
v=1.4m/s