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生物
ショウジョウバエの発生過程では, 14個の体節が形成される。体節の形成
にはたらく遺伝子は分節遺伝子とよばれ, その中にギャップ遺伝子とよばれる
遺伝子群がある。ギャップ遺伝子の発現調節のしくみを, 次のモデルをもとに
考えてみよう。 ここでは, ギャップ遺伝子として遺伝子 A, 遺伝子 B, 遺伝子
問5
Cを想定する。これらの遺伝子はそれぞれ歴の特定の領域で発現する。ここで,
野生型,遺伝子Aを欠損した変異体 (A 欠損変異体), 遺伝子 Bを欠損した変
異体(B 欠損変異体), 遺伝子 Cを欠損した変異体(C欠損変異体)のそれぞれ
において,遺伝子 A, 遺伝子 B, 遺伝子Cが発現する領域が, 図1に灰色で
示した領域であったとする。これらの結果から, 遺伝子 A, 遺伝子B, 遺伝子
Cの発現調節のしくみを考えることができる。このしくみをふまえて, 歴の全
域で遺伝子Bを強制的に発現させた歴と, 歴の全域で遺伝子Cを強制的に発
現させた歴のそれぞれにおいて, 遺伝子Aが発現する領域を調べると,どの
ような結果が得られると考えられるか。その結果として最も適当なものを, 下
の0~Oのうちからそれぞれ一つずつ選べ。なお, 遺伝子 Aが発現する領域
は,(遺伝子Bと遺伝子Cのはたらぎのみによって決まるものとし,遺伝子B
を強制的に発現させても遺伝子Cの発現には影響がなく,遺伝子Cを強制的
に発現させても遺伝子Bの発現には影響がないものとする。また, 選択肢で
は,遺伝子Aが発現する領域が灰色で示されている。
歴の全域で遺伝子Bを強制的に発現させた歴
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歴の全域で遺伝子Cを強制的に発現させた歴
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