第3章
常性は, 自律神経系
C
一方で熱の放散を抑制する。 また, 内分泌系では 』副腎皮質や副腎髄質, あるいは甲
外気温が下がり, 寒く感じれば, 自律神経系の交感神経が熱の産生を促進し
状腺からホルモンが分泌され、肝臓や筋肉の代謝を亢進して熱の産生を促進する。
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エネルギー代謝では,一般的に, 交感神経はエネルギーの消費を増やし, 副交感神
経はエネルギーの貯蔵を増やす。 脂肪細胞から分泌されるレプチンは食欲を抑え,交
りにくいが, ①レプチン分泌欠損, ②レプチン受容体の欠損, ③レプチンに対する反
感神経を刺激してエネルギー消費を増やす。 f レプチンが正常にはたらけば肥満にな
応性が徐々に低下してくる, などの問題があると,過食症やエネルギー消費の低下が
起こり,内臓脂肪の蓄積が増加して肥満になりやすくなる。
体液の減少や血圧の低下が起こると,g脳下垂体後葉や副腎皮質から腎臓での水や
無機塩類の再吸収を促すホルモンの分泌が促進され、 体液量は増加する。
(1) 下線部a について,血糖濃度が低下したとき, 交感神経によって分泌が促進され
るホルモンをそのホルモンが分泌される器官とあわせて2つ答えよ。
(2) 下線部 bについて,交感神経の作用によるものを次の(ア)~(カ)の中からすべて選べ。
(ア) 小腸のぜん動運動の促進
(ウ) 気管支の拡張
(イ) 胃液の分泌抑制
(オ) 瞳孔の拡大
(エ) 排尿の促進
(カ) 皮膚血管の拡張
(3) 下線部cについて, 熱産生の促進あるいは熱放散の抑制を起こすものを、次のア
~ (オ)の中からすべて選べ。
(ア) 皮膚血管の拡張
(エ) 汗腺の刺激
(イ) 立毛筋の収縮
(オ) 心臓の拍動の減少
(ウ) 骨格筋の収縮による震え