分子式 CgHg のスチレンは, 分子式 C8H10 の芳香族化合物Aの脱水素によっ
て合成できる。 スチレンを付加重合させると, 高分子化合物Bが得られた。化
合物 A の異性体である芳香族化合物 C を酸化すると,テレフタル酸が生成し
た。 テレフタル酸と化合物 D を縮合重合させると, ポリエチレンテレフタラー
トが得られた。
分子式 C8H16 で表される枝分かれのない直鎖状のアルケンには、化合物E と
Fを含む7種類の異性体が存在する。 幾何異性体をもたない化合物 E に臭素 Brz
を反応させたところ, 化合物Gがラセミ体として得られた。一方,化合物Fと
その幾何異性体の混合物に対して Br2 を反応させると, 鏡像異性体を含めて3種
類の異性体が得られた。この3種類の異性体の分子式はいずれも C8H16Br 2 で
あった。
SAN
.8
設問(1) 図 2 または図3にならって化合物 A~E およびGの構造式を記せ。 化
合物 G については,不斉炭素原子に*を記せ。
-C-O-CH-[CH21-CH=CH2
CH3
図2
for
-CH2-CH-
図3
CH3] n
設問(2): 高分子化合物Bの平均分子量は2.95×105であった。この高分子化合
物の平均重合度を有効数字3桁で求めよ。
設問(3) 下線 ①で示した3種類の異性体のうち, 化合物Hは鏡像異性体をもた