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第3章
リード C+
69 心臓の拍動と自律神経に関する次の文章を読み、以下の問いに答えよ。
心臓は,ほかからの刺激がなくても自動的かつ周期的に拍動することができる。こ
の心臓の拍動リズムをつくっている場所は洞房結節ともよばれるア」である。
(ア)には自動的 周期的な興奮を発生する特殊な細胞が集まっていて,発生した興
奮により心臓は一定のリズムで拍動する。
体内の二酸化炭素濃度の変化を感知し, その情報を伝えることによって,この周期
的なリズムを速めたり,遅くしたりするのが自律神経である。自律神経がどのように
して心臓の拍動を調節しているかを調べるため、以下の実験を行った。
心臓神経
〔実験1] カエルの心臓は2種類の自律神経系である神経
Xと神経Y を含む心臓神経で調節されている。 カエル
の心臓を神経X と 神経Y をつけたまま取り出し, リンリンガー液
ガー液中に浸したところ, 心臓は拍動を続けた。
[実験 2] 神経Yのはたらきを抑える化学物質をリンガー
カエルの心臓
液に加えて心臓神経を電気刺激すると,拍動が遅くなった。この心臓を取り除き,
拍動している別の心臓をこのリンガー液に浸したところ,その拍動も遅くなった。
〔実験 3] 神経 X のはたらきを抑える化学物質をリンガー液に加えて心臓神経を電気
刺激すると, 拍動は速くなった。
[実験4] 心臓を直接電気刺激すると拍動は乱れたが, 刺激をやめると,拍動はすぐ
にもとにもどった。
(1) 文中の(ア)に適する語句を、次の ① ~ ④ から1つ選べ。
① ペースメーカー ② フィードバック ③ ホメオスタシス ④ ニューロン
(2) 実験 1~4 の結果を説明する記述として最も適当なものを、次の中から1つ選べ。
① 取り出した心臓がリンガー液中で拍動するには,常に神経Xと神経Y のはた
らきが必要である。
② 電気刺激された神経 X を介して心臓が刺激され, 拍動を遅くする化学物質が
心臓から放出された。
③ 神経 X が電気刺激されたことにより, 拍動を遅くする化学物質が神経X の末
端から放出された。
CH
④ 神経 X が電気刺激されたことにより, 拍動を遅くする化学物質が神経Y の末
端から放出された。
(3) 神経Yとして考えられるものを,次の ① ~ ④ から1つ選べ。
① 交感神経 ② 副交感神経 ③ 体性神経 ④ 運動神経
(4) 自律神経系の中枢として最も適するものを,次の ① ~ ⑦ の中から1つ選べ。
① 大脳 ② 間脳 ③ 視床 ④ 中脳 ⑤ 小脳 ⑥ 延髄
⑦ 脊髄
[センター試改]