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10. 次の文章を読み, 以下の問いに答えよ。
動物の上皮を形成する組織(上皮組織)は, 上皮細胞どうしが水平方向にしっかりと接
着してシートを形成することによって, 微生物の侵入や体液の喪失を防いでいる。上皮
細胞どうしを接着させているタンパク質Xの性質について調べるため, マウスの上皮組
織から単離しだ上皮細胞を用いて, 次の実験1~5を行った。
実験1 上皮細胞どうしは, Ca**を加えると互いに接着した。その後, Ca**を除去すると,
上皮細胞は解離した。
実験2 Ca**を加えて接着させた上皮細胞を, トリプシンで処理しても, 上皮細胞どう
しは接着したままであった。
実験3. Ca**を除去して解離させた上皮細胞を, トリプシンで処理した後Ca'*を加えても,
上皮細胞どうしは再び接着することはなかった。
実験4: マウスのタンパク質Xをウサギに2週間おきに数回注射し, その2週間後にウサギ
から血清を得た。得られた血清で処理した上皮細胞は, その後Ca**を加えても接
着することはなかった。
実験5 マウスのタンパク質Xを注射していないウサギから得られた血清で処理した上皮
細胞は, Ca+を加えると互いに接着した。
(1)/実験1~3の結果がタンパク質Xの性質のみを反映しているとき, タンパク質Xの性質
に関する記述として適当なものを, 次の①~⑥のうちから二つ選べ。
0 Ca*が存在するときに, 上皮細胞を接着させる。
② Ca*が存在しないときに, 上皮細胞を接着させる。
③ Ca**の有無にかかわらず, 上皮細胞を接着させる。
Ca*が存在するどきに:トリプシンによって分解される。
6 Ca*が存在じないどきに, トリプシンによって分解される。
6 Ca*の有無にががわらず, トリプシンによって分解される。
(2)実験4と実験5の結果が得られた理由として最も適当なものを, 次の①~④のうちか
ら一つ選べ。
0 上皮細胞を接着させるフィブリノーゲンが, 実験4の血清には含まれていなかった
が,実験5の血清には含まれていたから。
2上皮細胞を異物として攻撃する白血球が, 実験4の血清には含まれていたが, 実験
5の血清には含まれていなかったから。
③ 上皮細胞の接着を妨げる抗体が, 実験4の血清には含まれていたが, 実験5の血清
には含まれていなかったから。
の Ca°*の濃度を減少させるパラトルモンが, 実験4の血清には含まれていたが, 実験
5の血清には含まれていなかったから。
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