4イスラーム史上の指導者について述べた次の文章A~Cを読み,下の問い(問1~9)に
問2 下線部(イ)に関連して,イランをムスリムが征服するきっかけとなった戦いの名称
答えよ。(配点 25)
a.bと,その戦いやその影響について述べた文あいとの組合せとして正しいものを、
下の1~4のうちから一つ選び,番号で答えよ。
A イスラーム教には,スンナ派とシーア派の2大宗派が存在する。二つの宗派は,ウンマ
戦いの名称
(イスラーム教徒の共同体)の指導者についての考え方が大きく異なる。スンナ派がァ正
a タラス河畔の戦い
b
ニハーヴァンドの戦い
統カリフ時代以降もカリフを認めるのに対し,シーア派はムハンマドが第4代カリフとな
戦いの説明
るアリーを後継者にしたど主張し,彼と彼の子孫がウンマの指導者であるとする。下図は,
あ製紙法がイスラーム世界に伝わったとされる。
ムハンマドとアリーが聖者に語る場面を描いた絵である。偶像崇拝を避けるために,左上
の二人の顔はぽんやりと描かれているだけである。
い ササン朝と戦った。
1 a-あ
2 a-い
3 b-あ
4 b-い
ところが,現在ィイランでは, アリーや彼の子孫の肖像を描いた数多くのポスターや
問3 下線部(ウ) に関連して, イスラーム世界で商業活動が行われる都市内のスークやパ
(イ)
ステッカーが(ウ販売されている。偶像崇拝を禁止するイスラーム教と矛盾する状況を、
ザールとよばれる市場などの公共施設は寄進制度によって維持·運営される。この寄進
イランのムスリムはどのように感じているのであろうか。
制度を何というか, 答えよ。
B『千夜一夜物語」(「アラビアン=ナイト」)には, シンドバットやアリババなど数多くの
人物が登場するが、主役格の一人としてハールーン=アッラシードがあげられる。作中に
おける幼馴染の大臣と官官を連れてお忍びで(ェパバグダードを歩きまわる姿などから, ム
スリムのあいだではハールーン=アッラシードの人気は高い。実際はどのような人物で
あったのか。
第4代カリフであった兄の死後,カリフとなったハールーン=アッラシードの治世は
+アッパース朝の最盛期とされる。歴史書によると,彼はビザンッ帝国への遠征を行っ
たが、一方で多数の巡礼者を率いて巡礼を繰り返す信仰心の厚い人物であったらしい。ま
た,ギリシア語文献を集めた図書館の建設など
(カ文化面の政策にも秀でていた。この図
書館は,ハールーン=アッラシードの息子のマームーンの時代に,知恵の館とよばれる学
術的施設となった。
聖者に語るムハンマドとアリー
下線部(ア)の時期の出来事について述べた文として正しいものを, 次の1~4のうち
から一つ選び,番号で答えよ。
問1
1
ヒジュラ(聖遷)が行われた。
2 カーバがイスラーム教の聖殿に定められた。
ピザンツ帝国からエジプトを奪った。
3
4 イベリア半島を征服した。