実験ⅢI (シュウ酸の分離)
緑茶のティーバッグ3袋をビーカーに入れ, 500mLの湯を入れてしば
らく置いた。次にティーバッグを取り出した後, ビーカー内の緑茶に十分
な量の酢酸カルシウム(CH3COO) 2Ca水溶液を加えて, 緑茶に含まれて
いたシュウ酸 H2C2O4 をすべて難溶性のシュウ酸カルシウム CaC2O4とし
て沈殿させ, 分離した。
問3
シュウ酸は2価の酸で,その塩であるシュウ酸カルシウム CaC2O』は強
酸と反応してシュウ酸を遊離する。 また,硫酸酸性下でシュウ酸に過マンガ
ン酸カリウムを加えると, 酸化還元反応が起こる。それらの変化は,それぞ
れ次の化学反応式で表される。
CaC2O4 + H2SO4 CaSO4 + H2C2O4
5 H2C2O4 +2 KMnO4 +3H2SO42MnSO4 + K2SO4 + 10 CO2 +8H2O
問2の実験ⅢIで得たシュウ酸カルシウムを十分な量の希硫酸と反応させ、
生じた沈殿を取り除いた後、 水を加えて50ml とした。 これにより得られ
た硫酸酸性シュウ酸水溶液を60~70℃に加熱しながら, 0.020 mol/L の過
マンガン酸カリウム水溶液を滴下していくと, 6.0mL で反応が完了した。
次の問い (ab) に答えよ。
a
硫酸酸性下でのシュウ酸と過マンガン酸カリウムの反応において,下線
を付した原子のうち, 酸化数の変化が最も大きいものを、次の①~⑥のう
ちから一つ選べ。 17
1 H
4 S
K
① 9.0
4 36
b 1日に問2の実験ⅡIIと同量のティーバッグで入れた緑茶をすべて飲むと
すると, 1日に緑茶から摂取するシュウ酸は何mgか。 最も適当な数値を,
次の①~⑥のうちから一つ選べ。 18 mg
O
6 Mn
② 18
43
27
6 60