炭素、水素、酸素のみからなる分子量 72.0 の鎮式構造をもった化合物 A の元素分析値は、炭素 66.7%、水素
11.1%であった。この元素分析値と分子量より得られる分子式から、さまざまな異性体が考えられる。(ただし、
C=C 二重結合の炭素原子に酸素が結合したエノール型は無視するものとする)構造に関する知見を得るため、
化合物Aをフェーリング液と反応させたところ、変化が見られなかったため、化合物 Aは( あ)基を有して
いないことがわかった。また、ヨードボルム反応を試みるため、試薬(い)と(う)を加えたところ、
黄色の沈殿を生じた。化合物 A に金属ナトリウムの小片を加えると水素ガスを生じたことから、化合物 Aは
(え)基を有していることが確認された。さらに、化合物 A は臭素水を脱水した。なお、化合物Aには幾何
異性体は存在しないが、光学異性体が存在する。
問1:化合物Aの分子式を示しなさい
問2:( あ)~(え)にあてはまる適切な語句を答えなさい。
問3:化合物Aの構造式を示し、不斉炭素原子の右肩に*をつけなさい。
問4:化合物Aの異性体の中で、フェーリング液と反応する化合物の構造を2つ示しなさい。
問5:化合物 Aの異性体の中で、ヨードホルム反応を起こす化合物の1っを用いて、この反応を化学反応式で示
しなさい。
問6:化合物 Aの異性体の中で、金属ナトリウムと反応して、水素ガスを発生する化合物の構造式を3つ示しな
さい。
問7:化合物Aの構造異性体の中で、臭素水を脱色するが、金属ナトリウムの小片を加えても水素ガスを発生し
ない化合物の構造式を1つ示しなさい。