(芳香族化合物の構造決定)
次の文を読んで,以下の問に答えよ。
分子式 C15H12N207 で表される化合物Aがある。 化合物 Aを水酸化ナトリウム水溶液で加水分解し,
化合物B (分子式 C7H5NOg) と化合物 C (分子式 C,HNO) を得た。 化合物Bはフェノールの誘導体であ
ヒドロキシ基から見て, オルト位とパラ位に置換基をもつ。 一方,化合物はアニリンの誘導体
であり,アミノ基から見て、メタ位とパラ位に置換基をもつ。1molの化合物Bは1molの無水酢酸と
反応し,化合物Dが生成した。 一方, 1molの化合物Cは2molの無水酢酸と反応し,化合物E が生成
した。化合物Cに塩酸を加えると化合物Fとなった。 化合物Fの塩酸溶液を冷やしながら,亜硝酸ナ
トリウムの水溶液を加えると化合物Gが得られた。 化合物 Gは一般に(ア)塩とよばれる。化合物
Gに化合物 Bを加えると着色物質が生成した。 化合物Bはスズと塩酸で処理すると,化合物Cに変化
した。化合物Dは,解熱鎮痛作用をもつ化合物Hに濃硝酸と濃硫酸の混合物を作用させると得られる。
化合物Hは,ナトリウムフェノキシドと二酸化炭素を高温・高圧下で反応させた後,希硫酸を作用さ
せて得られる化合物I をアセチル化することにより得られる。
問1 文中の(ア)に適切な語句を記入せよ。
問2 下線部の反応は,一般に,反応生成物 G の分解を抑えるために低温で行う。 アニリンの(ア)
塩を例にとり,室温で反応を行った時に起こる分解反応の化学反応式を記せ。え、反応ではなく
問3 化合物 Cは水溶液のpHに応じて,種々の電離状態をとる。 化合物Cの水溶液に炭酸ガスを十分
吹き込んだ時の化合物Cの電離状態を示す構造式を記せ。
問4 化合物 Dおよび化合物E の構造式を記せ。
については
すること
問5 化合物Aには2つのエステル結合が含まれる。 化合物Aとして考えられる構造は何種類可能か.
その数を記せ。