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標問 29
第2章 複素数と方程式
虚数解をもつ高次方程式
a,b は実数であり, 方程式
xª+(a+2)x³—(2a+2)x²+(b+1)x+a³=0
が解x=1+iをもつとする。 ただし, i=√-1 とする. このとき, a,bを
(東北大)
求めよ.また,このときの方程式の他の解も求めよ.
> ・精講
f(1+i) =A+Bi (A,B はα, b の整式)
の形になります. α, b は実数ですから,
より,
左辺をf(x) とおき, f(1+i) を計解法のプロセス
算し整理すると
A = 0 かつ B=0
であり、この連立方程式を解けば, a,bが決まり
ますが, 計算量が多いですね.
実数係数の方程式f(x)=0 が虚数解 α=1+i
をもつならば、共役複素数の α=1-iも解であ
ることを使います.
(x-a)(x-a)=x2-2x+2
f(x) を割り, 余り=0」 としてα b の値を決
めるのも1つの解法です。 解答ではもう一工夫し
てみましょう.
解答
これにより
実数係数の方程式
f(x)=0
ƒ(x)=x²+(a+2)x³−(2a+2)x²+(6+1)x+a³ ² <.
f(x)=0 は実数係数の方程式であるから, 複素数 α=1+i を解にもつことか
ら,この共役複素数 α=1-iも解である. f(x) は(x-a)(x-d) で割り切れる.
a+a=2, aa=2
虚数解αが解
ņ
共役複素数も解
↓
f(x) は
(x-a)(x-α)で割り切れる
(x-a)(x-a)=x²-(a+a)x+aa=x²-2x+2
であり,の係数と定数項に着目すると,実数』を用いて
f(x)=(x² −2x+2)(x² + px+- a³
2
ƒ(x)=(x²−2x+2){r²+(a+4)x+ ²² }
とおける.これを展開したときのxの係数とf(x) のの係数とを比較すると
p-2=a+2
p=a+4