文章I
路進みてくて問ふ、満を持するに道有りや、と。曰く、なれば、之を
こう
満ちた状態を保つ方法はありましょうか
賢く知恵がすぐれていると
じゃう
ゆうりよく
ふる
守るに愚を以て、功天下を彼はば、之を守るに譲を以てし、勇力世に振はば、之を守るに
愚かな振りをし
功績が天下を覆い尽くすほどならば
謙譲を行い
強い力が世の中を揺り動かすほどならば
そん
また
を以てし、富四海を有たば、之を守るに謝を以てす。此れ所謂之を損して又之を損するの道
満ちた状態を保つにはそれを抑えて、更に
なり、と。
抑えるという方法
臆病な振りをし 豊かな財産が天下を保持するほどならば 謙虚を心がける
(本文は「新釈漢文大系」による問題作成上一部省略した箇所がある)
(注) 子路=孔子の弟子
子=孔子