後の問い (問1~5) に答えよ。 (配点 20)
ある生徒は, 「血圧が高めの人は、塩分の取りすぎに注意しなくてはいけない」と
いう話を聞き, しょうゆに含まれる塩化ナトリウムNaCl の量を分析したいと考
え、文献を調べた
表 1 しょうゆ A~Cの実験結果のまとめ
しょうゆ
操作Ⅱではかり取った
希釈溶液の体積(mL)
操作Vで記録した AgNO3
水溶液の滴下量(mL)
A
5.00
14.25
B
5.00
15.95
C
10.00
13.70
文献の記述
水溶液中の塩化物イオン CIの濃度を求めるには、 指示薬として少量のク
ロム酸カリウム K2CrO』 を加え, 硝酸銀 AgNO3 水溶液を滴下する。 水溶液中
のCI- は,加えた銀イオン Ag+ と反応し塩化銀AgCl の白色沈殿を生じる。
Ag* の物質量がCI- と過不足なく反応するのに必要な量を超えると,
過剰
な Ag+ とクロム酸イオン CrOが反応してクロム酸銀 Ag2CrO4の暗赤色沈
殿が生じる。 したがって, 滴下した AgNO3 水溶液の量から, CI の物質量を
求めることができる。
問1 下線部(a)に示した CrOに関する次の記述を読み, 後の問い (ab)に答
えよ。
この実験は水溶液が弱い酸性から中性の範囲で行う必要がある。 強い酸性の
水溶液中では,次の式(1)に従って, Croからニクロム酸イオン Cr2O2が
生じる。
7 CrO2 +
-6
イ
+H
ウ
Cr₂O2 + H2O (1)
そこでこの生徒は、3種類の市販のしょうゆ A~Cに含まれるCI-の濃度を分
析するため,それぞれに次の操作 I~Vを行い, 表1に示す実験結果を得た。ただ
し、しょうゆには CI- 以外に Ag* と反応する成分は含まれていないものとする。
操作Ⅰ ホールピペットを用いて, 250mLのメスフラスコに500mLのしょうゆ
をはかり取り. 標線まで水を加えて, しょうゆの希釈溶液を得た。
したがって, 試料が強い酸性の水溶液である場合, CrO2はCr2O72-に変
化してしまい指示薬としてはたらかない。 式 (1) の反応では,クロム原子の酸化
数は反応の前後で エ
ア
~
ウ
a式(1)の係数
に当てはまる数字を,後の①~③のうちか
ら一つずつ選べ。 ただし, 係数が1の場合は①を選ぶこと。同じものを繰り
返し選んでもよい。
操作Ⅱ ホールピペットを用いて, 操作Ⅰで得られた希釈溶液から一定量をコニカ
ルビーカーにはかり取り、水を加えて全量を50mLにした。
操作Ⅲ 操作Ⅱのコニカルビーカーに少量の K2CrO を加え,得られた水溶液を試
料とした。
操作Ⅳ 操作Ⅲの試料に 0.0200 mol/LのAgNO 水溶液を滴下し,よく混ぜた。
操作 V 試料が暗赤色に着色して, よく混ぜてもその色が消えなくなるまでに要し
た滴下量を記録した。
-26-
(2607-26)
ア
10
イ
11
ウ
12
2
(1)
(6)
6
@
27
(3 3
(8 8
-27-
⑥ →
O
4
5
9
(2607-27)