d
B 植物の茎の先端にある芽を頂芽とよび, 葉の付け根にある芽を側芽とよぶ。頂芽
勢とよぶ。頂芽優勢にはオーキシンが関与しているが,近年の研究から,オーキシン
が成長しているときには側芽の成長は抑制されることが知られており,これを頂芽優
茎の根元から複数の茎が分かれて立ち上がる 「株立ち」 とよばれる現象が観察される
ことがあるが,これも茎の根元にある側芽の成長によって起こる。 株立ちは, オーキ
以外の植物ホルモンも関与することが明らかになった。シロイヌナズナでは, 1本の
問5
シンとは異なる植物ホルモン(Sとする) による調節を受けている。
下線部dについて, 頂芽によって側芽の成長が抑制されることは,植物の光をめ
問6 図1はシロイヌナズナにおけるSの合成経路を示している。 Sの合成過程では,
ぐる競争においてどのような意義があると考えられるか,簡潔に述べよ。
はじめに前駆物質から経路によって中間産物Mが合成され, 次にMから経路 2
によってSが合成される。
前駆物質
経路 1
経路 2
M
S
図1
~
シロイヌナズナでは, 株立ちが起こらない野生株と, 株立ちが起こる変異株1
3が知られており(図2) 変異株1は図1の経路と経路2のいずれか一方に異常
があるためにSが合成できず,変異株2はSの受容ができないことがわかってい
る。また,Sは地上部から根,または,根から地上部のどちらか一方向の移動の
みが可能である。 これについて,次の(1)(2)に答えよ。
株立ち
野生株
変異株 1
変異株 2
変異 3
図2