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AB
1:2
(S)
185. 空中での分裂 質量mの物体が, 水平から 45° の向きに速
2cで打ち上げられ, 最高点に達したとき, 質量が12の2
つの破片に分裂し, それぞれ水平に飛び出した。 質量の小さい破
片Aが出発点に落下したとすると, 大きい方の破片 Bは, 出発点からどれだけはなれた
位置に落下するか。 ただし, 重力加速度の大きさをg とする。
例題23
ヒント破片Aの水平方向の速さは、分裂前の物体の水平方向の速さに等しい。
185. 空中での分裂
解答 3v2
g
指針 水平方向では, 物体は内力のみをおよぼしあうので, 分裂前後
での水平方向の運動量の和は保存される。 また, Aは出発点にもどって
おり,Aの水平方向の速さは, 分裂前の物体の水平方向の速さに等しい。
運動量保存の法則の式を立ててBの速さを求め, 水平距離を計算する。
解説 初速度の水平成分の
大きさは2vcos45°=vで
あり(図1), 最高点での速度
はこの水平成分に等しい。 分
裂前に物体が進んでいた水平
方向の向きを正とすると, 分裂直後のAの速度はvとなる。 分裂直後
のBの速度をv とすると, 水平方向の運動量は保存されるので(図2),
√20
A, B
v2
[ひ
m
2m
3
3
45°
正の向き
図1
v
図2
←一連の運動において,
鉛直方向には重力 (外力)
がはたらくため、 鉛直方
向の運動量は保存されな
い。
最高点で物体は水平
方向に速さで飛んでい
る。 破片Aが出発点にも
どっているので破片 A
の水平方向の速さも”で
ある。
3
mv=mx(-v)+
2m
3
× V2
02=2v
また、初速度の鉛直成分は2vsin45°=vである。 打ち上げられてか
V
ら最高点までの時間を とすると,
0=v-gt t=
g
v2
出発点から分裂地点までの水平距離は,
h=vt=
...①
g
分裂してから落下するまでの時間はであるから,最高点から落下点
g
2v2
までの破片Bの水平距離は, L2=2vt=
...2
g
式 ①,② から, 求める水平距離Lは,
L = 4₁+12= 0² +
2v2 3v2
g
g
g
(1)
◎鉛直投げ上げの公式.
v=vo-gt を用いている。
物体、およびBの鉛直
方向の運動は,いずれも
加速度の大きさがgの
等加速度直線運動なので,
発射点から最高点までの
時間と,最高点から落下
するまでの時間は同じに
なる。
(9)
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