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敬語の種類を答えよ。
●二種類の用法を持つ敬語の見分け方
1尊敬四段活用
下二段活用
給(賜) ふ
謙譲の補助動詞「たまふ」
2 謙譲
主に会話文、 手紙文で用いられる。
2 自己の動作を表す「思ふ」「見る」「聞
く」「知る」などの語につく。
- ① すぐれて時めき給ふありけり。
2② かかる御事を見給ふるにつけても、
参る
2
奉る
p.114
p.120
(源氏物語・桐壺)
(源氏物語・須磨)
身分の高い人が「食ふ」「飲む」「す」などの
意味の場合は尊敬語
(特別に帝の)ご寵愛をお受けになる方がいた。)
(このような御ことを見させていただくにつけても、)
1尊敬
2謙譲 1の意味以外は謙譲語
かゆ
「今は粥などまゐりて」
(蜻蛉日記)
(「今はお粥など召し上がって」)
とうぐう
春宮の生まれ給へりける時にまゐりてよめる(古今集・巻七)
(皇太子がお生まれになったときに、参上して詠んだ歌。)
身分の高い人が「食ふ」「飲む」「着る」「乗
1尊敬
る」などの意味の場合は尊敬語
1の意味以外の動詞は謙譲語
2 謙譲
補助動詞はすべて謙譲語
|p.118 p.116
1981
|p.117 p.116
1
かじり
⑤ 賀茂の河尻といふ所にて御船にたてまつる。
(栄花物語
(賀茂の河尻という所で御船にお乗りになる。)
2
⑥ 御かたちも院にいとよう似たてまつり給ひて、(源氏物語・賢木)
(容貌も院にたいへんよく似申し上げなさって、)
MEZTE
身分の高い人に「お仕え申し上げる」「お側に
―謙譲
ninck me
ひかえる」という意味になる動詞は謙譲語
侍り
候ふ
「あります」「ございます」「おります」とい
2丁寧う意味になる動詞は丁寧語
補助動詞はすべて丁寧語
雨のいたく降りければ、夕さりまで侍りてまかり出でけ
をり
る折に、
(古今集巻八)
(雨がたいそう降ったので、夕方までお側にひかえて退出した時
に、
さぶら
⑧ 女御、更衣あまた候ひ給ひける中に、
(源氏物語・桐壺)
(女御や更衣が大勢お仕え申し上げなさった中に、)
ごばん
「碁盤はべりや。」
(枕草子・一五五)
(「碁盤はありますか。」)
これより珍しきことは、さぶらひなむや。
(源氏物語・帚木)
(これよりも珍しいことは、ございましょうか。)
たしかに守り侍らむ。
(枕草子・八三)
(たしかに雪の山をじっと見守っておりましょう。)
「なにごとぞ、なにごとぞ。」と人ごとにとひ候ひしかば、
「何事だ、何事だ。」と人ごとに尋ねましたので、)
(大鏡)
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つ敬語の見分け方
p.118
p.121