322 第6編生物の環境応答
ち
舗
→問題284
基本例題55
興奮の伝導
カエルの神経繊維の内側と外側に微小
電極を当てて,その電位差を測定した。
図は,電極部から 22mm 離れたA点を
刺激したとき,および10mm 離れたB
点を刺激したときのオシロスコープの記
録を重ね合わせたものである。次の各問
いに答えよ。
(1) 興奮について述べた, 次の文の( ア )~( ウ )に適語を入れよ。
ニューロンは,興奮していない状態では内側が( ア ),外側が(イ )に堪年
している。刺激を与えると,その部分で細胞膜の(ウ )イオンに対する透過性が
一時的に高まり,細胞内外の電位が逆転するが,すぐにもとに戻る。も人コ
(2) 図中のa, bを何というか。 また, aの値, bの最大値はそれぞれ何 mVか。
(3) この実験における興奮の伝導速度(m/秒)を求めよ。
(mV)
+ 40
+ 20
-b
0
- 20
- 40
- 60
- 80
値
a
2 3
4
5
時間(ミリ秒)
考え方(1)静止状態のニューロンは, 外側にナトリウムイオン, 内側にカリ
ウムイオンが多く分布しており, 興奮すると外側のナトリウムイオンが細胞内
に流入する。(2)ニューロンが刺激を受けると, 細胞内外の電位が逆転し,その
後,短時間でもとの状態に戻る。この一連の電位変化を活動電位という。(3)
AB間の距離は(22-10)mm, AB間の興奮伝導にかかる時間は(3.4-2.2) ミリ
秒である。したがって, 伝導速度(m/秒) = (12×10-3) ÷ (1.2×10-3)。
解答)
(1)アー負(-)イー正
(+) ウーナトリウム
(2) a-静止電位 b-活
動電位 a--60mV
b-100mV(3)10m/秒