-
-
12 2023 年度 物理
2 鉛直に固定された中心軸の周りを回転する液体中における小球の運動を調べる。液体を満た
した容器の中で,中心軸上の点に、長さの細くて質量が無視できる支持棒が取り付けられて
いる。 図1のように、質量mの小球が支持棒の先に固定され, 液体内で半径の円運動をする。
小球や液体の円運動を単位時間あたりの回転数で表す。 小球が液体から受ける力は、小球の速度
に平行で、小球と液体の速度が近づくように働く。 力の大きさは、液体と小球の相対速度の大き
さのお倍(k>0)である。 支持棒が液体から受ける力は無視できる。液体の容器はじゅうぶんに
大きく、液体は小球の運動の影響を受けないとしてよい。 以下の問に答えよ。
液体の回転数を一定に保った実験を行う。 小球は時刻 t=0に円運動を始め, じゅうぶんに時間
が経過すると、その回転数が no で一定になったとみなせるようになった。このときの小球の角速
度は 2 と表される。 図2の曲線は,その間の小球の回転数の変化を表している。図中の破線は
t=0における曲線の接線であり, 原点(0, 0) と点 (T,no) を通る。
(イ)ある瞬間の小球の速さをv, 小球の位置における液体の速さをVとする。 小球の運動方向の
加速度の大きさと,小球が支持棒から受ける中心軸方向の力の大きさ N を,それぞれm, k,
V,v, l より必要なものを用いて表せ。
(ロ) 小球の回転数が no に達したとみなせるとき, VとNをそれぞれ m, l, no より必要なもの
を用いて表せ。
×(ハ) 比例係数kをm, l, no, T より必要なものを用いて表せ。
小球の回転数が no に達してからじゅうぶんに時間が経った後, 液体の回転数を一定の割合で増
加させた。 液体の回転数の増加を開始した時刻を改めてt=0 として, その後の小球の回転数の変
化を表したグラフが図3である。 時刻 t=3Tにおいて小球の回転数は2m となり, その後, 小球
の回転数の単位時間あたりの増加は一定とみなせるようになった。 t=3T の後の回転数の変化の
no となる位置で縦軸と交わった。
グラフを, t<3T の範囲に伸ばすと, t=0のときに回転数が
2
X(二) 時刻 3T より後の時刻t を考える。小球の速さ”と液体の速さ V を,それぞれl, no, T, t
を用いて表せ。
4回転数
no
0¹
T
液体の速さ
図2
中心軸
Ko
時間
図 1
V
支持棒
4回転数
2no
mm-20
図3
(3T)
時間
t