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143. 物体と動く台との運動
図のように,なめら
かな斜面をもつ質量Mの斜面台が, なめらかで水平な
床の上に静止している。 この床の上を質量m(m<M)
の物体が速さで斜面台に向けて移動し、斜面を途中ま
で上り,再び床の上にもどる運動を考える。 重力加速度の大きさはg とする。 物体が最
高点に達したときの水平面からの高さをH,そのときの斜面台の速さを Vとする。 床
と斜面台の間に段差はなく、物体はなめらかに斜面台上に移動し, 斜面台から離れずに
斜面にそって運動するとする。 また, 物体と床および斜面台, 床と斜面台の間の摩擦は
なく、物体や台の運動はすべて図に示される鉛直面内で起きるものとする。 次の問いに
答えよ。
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m
床
M,
H
(1) 物体が最高点に達したときの斜面台の速さVをm,M,v を用いて表せ。
(2) 物体が最高点に達したときの物体と斜面台の運動エネルギーの和をm, M, vを用い
て表せ。
(3) 高さHM, m, v, g を用いて表せ。
(4) 物体が床の上にもどったときの斜面台の速さ V1 と物体の速さv を,それぞれ m,
M, v を用いて表せ。
〔18 工学院大 改〕
[ヒント] 140. 運動量, 力学的エネルギーが保存される運動である。
141. (2) 衝突の前後で速度の斜面に平行な成分は変化しない。
142. 何回目の衝突においても, 衝突の前後で水平方向の速度は変わらない。
143. (1) 物体が最高点に達したとき、物体は斜面台に対して静止するので物体と斜面台の速さ
は等しくなる。