基本例題33
電車の中の単振り子
基本問題232 234
長さLの糸の一端に質量mのおもりをつけて,これを電車の天井につるして単振り子
とする。 重力加速度の大きさをg として 次の各問に答えよ。
(1) 電車が水平方向に速度で走行している状態で, おもりを電車に対して静止させ
おもりにはたらくが
たとき,糸はどの方向になるか。 Forfashhat
(1)の状態で,単振り子を小さく張らせたときの周期はいくらか。
(3) 次に, 図のように, 電車が水平方向に大きさαの
一定の加速度で走行しているとする。おもりが単振
小生も加わる
動の中心にあるときの, 糸と鉛直方向とのなす角を
0 とすると, tan はいくらか。
(4) (3)での単振り子の周期を, L, g, a を用いて表せ。
(S)
a
(1) おもりに慣性力ははたらかな
指針 (1) (2) 電車は等速直線運動をして
おり,おもりに慣性力ははたらかない。 したが
って,単振り子の運動は、電車が静止している
場合の状況下のものと同じである。
解説
いので,糸は鉛直方向となる。
L
(2) 単振り子の周期Tは, T=2π
g
に
a
(3) (4) 電車は等加速度直線運動をしており、 電
車内から見ると, おもりには糸の張力 S, 重力
mg, 慣性力 maがはた
らく。これらのつりあう
位置が,単振動の中心と
なる。 重力と慣性力の合
力は鉛直方向から 0傾
いた方向になり見かけ
の重力mg'がその方向
にはたらくとみなせる。
ma
mg'
mg
(3)糸の張力 S, 重力 mg, 慣性力maの3力が
つりあう位置が単振動の中心となる。
ma
a
tan0=
mg g
(4) 見かけの重力加速度の大きさ g' は,
g'=√√g²+a²
求める周期をT' とする。 T' は, (2) の T の式
でg を g′に置き換えて求められる。
=2
L
T = 2x√1 = 2π√ √ √ g² + a²
LE
9. 単振動 113