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不等式が常に成り立つ条件 (絶対不等式) 0
基本例題 91
〔東京電機大]
(1) すべての実数xについて, 不等式 x2ax+2a> 0 が成り立つように、
定数aの値の範囲を定めよ。
p.14 基本事項
(2) すべての実数xに対して, 不等式 kx2+(k+1)x+k ≦0 が成り立つよう
な定数kの値の範囲を求めよ。
CHART & SOLUTION
定符号の2次式
常に ax2+bx+c>0⇔a> 0, D < 0
常に ax²+bx+c≦0
a<0, D≦0
(1) x2の係数は1>0 → D<0であるαの条件を求める。
(2) 単に「不等式」とあるから,k=0 の場合(2次不等式でない場合)も考えることに注意。
k0 の場合、 < 0 かつ D≦0 であるんの条件を求める。
解答
(1) x²-ax+2a=0 の判別式をDとする。
x2の係数は正であるから、常に不等式が成り立つ条件は
D<0
ここで D=(-α)²-4・1・2a=a²-8a=a(a−8)
D< 0 から 求めるαの値の範囲は
(2) kx2+(k+1)x+k≦0: ① とする。
[1] k=0 のとき, ① は x≤0
これはすべての実数xに対しては成り立たない。
[2] k≠0 のとき, 2次方程式 kx2+(k+1)x+k=0 の判
別式をDとすると, すべての実数x に対して, ① が成
り立つための条件は ん < 0 かつ D≦0
ここで
D=(k+1)²-4・k・k=-3k2+2k +1
D≦0から
よって
-(3k+1)(k-1)
(3k+1)(k-1)≧0
1≤k
==
k≦-
0<a<8 243h
3'
<0 との共通範囲をとると ks--1/32
以上から 求めるんの値の範囲は
R≤ - 1²/13
下に凸の放物線が常に
x軸より上側にあるた
めの条件と同じ(p.14
基本事項 2 参照)。
(
下に凸
D<0
FRER
> (2) [2] 上に凸の放物線
x軸と共有点をもたら
い,または,x軸と接す
ある条件と同じ。
[2]
I
上に凸
D≤0