半導体を用いて磁束
密度を測定する。 図のように x,y,z軸をとり、電流の
担い手が電子である半導体を置く。この半導体は x,y,
方向の長さが α, b, c の直方体である。 x軸に垂直な
面をP, Qで,y軸に垂直な面をR, Sで表す。
(1) 半導体の面Rから面Sに向かってy軸の正の向きに
第19章・電流と磁場 161
A
BI
J
[電流Ⅰ〔A〕 を流した状態で, 磁束密度B[T]の一様な磁場がx軸の正の向きに加わる
ようにする。 このとき, 半導体の内部を平均の速さv[m/s] y 軸方向に移動する
電子(電気量 -e 〔C〕) は,磁場から力F [N] を受ける。 Fの向きと大きさを答えよ。
(2) x軸方向に電流を取り出さないものとすると、この方向に電場 Ex〔V/m〕 が現れる。
① 電場 Ex が生じる理由を述べよ。
② 電場 Exの大きさを求めよ。
③ 定常状態で,面Pと面Qの間に生じる電位差 Vx 〔V〕 を求めよ。
④ 電位が高いのは面P, 面Qのどちらか。
X
●(3) 半導体内の1m²当たりの自由電子の数をn 〔1/m² 〕 とする。 電子が移動する平均の
速さを,電流Iの関数として表せ。
OL
●●(4) α =5.0×10-3m, b=1.0×10m,c=5.0×10m, n=2.5×10 /m²の半導体を用い
て磁束密度を測定した。 半導体に流す電流を I=2.0×10-A としたとき, 面Pと面
Qの間の電位差は Vx=5.0×10-V であった。 磁束密度Bの大きさを求めよ。 ただ
し,e=1.6×10 - 19 C とせよ。