以下の文章を読んで、 [1]~[5] の問いに答えよ。 ただし、 原子量は、 H=1.0、C=12.0、
500000
O=16.0 Ca=40.0 水のイオン積は、 [H+] [OH-]=1.0 x 10-14 (mol/L) 2とする。
2
炭酸塩骨格をもった植物プランクトンの遺骸は、深海堆積物中でみられない。 また、 隆起石灰
岩などの炭酸塩鉱物は、 風化作用によって地下水に溶け出す。 これらの現象は、海水や地下水に
おいて、①微生物の代謝によって水中の二酸化炭素濃度が高まり、 ②炭酸カルシウムが水へと
溶解することによって説明できる。
[1] 下線部①の仕組みで生じる下線部②の現象を、化学反応式で示せ。
[2] 下線部②の過程を詳細にみると、水中に溶け込んだ二酸化炭素が炭酸となり、 それが二段
階に電離して H+ を生じて平衡状態となり、酸性になることが関わっている。 この時の各電
離における電離平衡定数 K1、K2は、下記のような値をとる。
H2CO3 H+ + HCO3', K1 = 4.5×1077 mol/L
HCO3 H+ + CO32′, K2 = 5.0×10-11 mol/L
(1) 水中に存在するそれぞれの物質濃度を [H2CO3]、 [H+] [HCO3 ] [CO32-]とする場合、
[HCO3-]と[CO 3 2 - ] を、 K1、K 2 や [H2CO3]、 [H+]、 [HCO3 - ] [CO32-] を用いて表せ。
(2) H2CO3、HCO3" CO 32 の水中における存在割合は、 pHに応じて下図のように異なっ
ている。pH8の時はHCO3- が優占し、 pH12の時は CO.32 が優占することを、それぞれの
条件における HCO3-とCO2 の濃度の関係式を示して説明せよ。
100
存在割合(%)
0
H2CO3
HCO3
8
4 5 6 7 8
pH
CO3
9 10 11 12
LU fan 1