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45度線分析(10点)
閉鎖経済,つまり海外部門とのやりとりのない経済を考えよう。したがってこの経済の総需要は国内部
門による支出のみからなり、民間消費をC, 民間投資をI, 政府部門による財·サービスの購入をGと書
くと、
総需要 = C+I+G
で与えられることになる。
総所得をYとして,消費が以下のように決まるとしよう:
C= 15+ 0.6 ×Y.
実質金利をrとして、投資が以下のように決まるとしよう:
I= 10 - 200 ××r。
政府部門による財,サービスの購入Gは,総所得にも,実質金利にも依存しない,外生変数とする。
(間 1) [2点式(1)-(3) をまとめることで,総需要をY, r, G, そして数字のみで表せ、また,得られた
表現を,「所得Yに依存せず決まってくる部分」と「所得Yに依存して変変化する部分」とに分類し、
後者と限界消費性向の関係について述べよ。
(問 2) [2点間1で求めた関係をもとに,45度線図(第17回講義スライドの33-34ページの図である)を
書け、書き入れるグラフについては,切片と傾きを明記すること、ァやGのようなバラメターは残っ
たままで構わない。ただし、投資がマイナスにならないように,実質金利rは0.05を上回ることは
ないと仮定すること。
(問3) [1.5点実質金利が2%(つまり, r=0.02)であり,政府購入がG=7だったとしよう。このとき、
45度線モデルによれば,財市場が均衡する総生産の値は何になるか、計算過程を明記して答えよ。
(問4) [1.5点実質金利が2%(つまり,ァ=0.02)のままだったとして, 政府部門による財,サービスの
購入Gが増加し、 G=4になったとしよう。このとき,(問3)と比べて,財市場が均衡する総生産
はどれだけ変化するか、計算過程を明記して答えよ。
(問5) [1.5点間3と問4の結果に基づいて,このモデルにおける政府購入の効果について説明せよ、ただ
し,「乗数効果」というキーワードを用いること、
(問6) [1.5点以上の分析では,政府購入の変化が政府の課税政策の変化を通じて総需要に影響を及ぼす
チャンネルが存在しないと仮定していた。政府購入の変化と同時に,家計への課税額が同額だけ変
化するような場合には,この仮定は成り立たないと考えられるが,この場合には式(1)をどのよう
に修正すればいいだろうか、修正した式を書き,なぜそのように修正すればいいと考えるかを説明
せよ。
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