(3) グルタチオン
グルタチオン glutathione は, グルタミン酸システイン, グサシンの3つのアミノ酸からなる
ペブチドである(図2-11). 抗酸化物質としてフリーラジカルや過酸化ヒ物などの活性酸素種か
と細胞を保護するはたらきをする.また, 細胞内の還元的環境 (チオール環境) を維持し. 細胞内
ォンパク質中の S-S 結合を還元して, チオール基に戻す. さらに, 様々な毒物薬物, エイコサ
ノイドなどの生理活性物質と結合し, 自ら細胞外へ排出されることで, 細胞を解毒するはたらきを
オる(グルタチオン抱合, 4章 Column 4-2 参照), グルタミン酸とシスティン腸の結合は, 通常一
のペプチド結合ではなく, グルタミン酸側鎖のyーカルボキシ基とシステインのaーアミノ基との間
で形成されるアミド結合である.したがって, グルタチオンは2つの特異的な酵素 (yーグルタミ
ルシステイン合成酵素とグルタチオン合成酵素)により段階的に生合成される (4章4-2-6 (4) 参
照)。
pep
NH2
HO、
B
れ、
HO
a
"SH
グルタミン酸
システイン
グリシン
図2-11 グルタチオンの構造