合成し、また、いくつかの実験を行った。
mRNA-1の開始コドンから終止コドンまでの塩基数は150塩基であり,この150塩
基から合成されるポリペプチドのアミノ酸数は,開始コドンが指定するアミノ酸であ
mRNA -2 の開始コドンから終止コドンまでが翻訳され, 40個のアミノ酸からなる
ポリペプチドが生じた。40個のアミノ酸の中には、Phe が25%, Asp が72. 5%含ま
3
個だった。
る
2Net| を含めて
れていた。このことから,このポリペプチドをコードする MRNA-2内の領域(開始
コドンは含むが終止コドンは含まない)の全塩基におけるウラシル (U) の含有率は
%, 最小で 5| %であり, アデニン(A)の含有率は
最大で4
ペーー
6
%である。
mRNA-3の開始コドンから終止コドンまでが翻訳され,ポリペプチド(ペプチド
W)が生じた。ペプチド Wを, Lys のカルボキシ基側のペプチド結合を加水分解す
る酵素で処理したところ,2本のベプチドが生じた。そのうち,1本のペプチド (ぺ
プチドX)は、ペプチド Wのアミノ基末端から6番目のアミノ酸までのペプチドで
あった。さらに,ペプチドXを, Arg のカルボキシ基側のペプチド結合を加水分解
する酵素で処理したところ, 2個のアミノ酸からなるペプチドYと4個のアミノ酸
からなるペプチドZが生じた。ペプチドYにはMet は含まれておらず, ペプチドY
とペプチドZいずれにも Phe が含まれていた。MRNA-3 の開始コドンから終止コ
ドンの方向に18塩基(開始コドン3塩基を含む)を調べたところ, ウラシル (U) が
7個,シトシン (C) が1個,アデニン (A) が3個, グアニン (G)が7個であっ
た。このとき,この18塩基の5'末端側から10番目の塩基は
, 12番目の塩
である。ペプチドXのアミノ基末端か
7
基は
8*
18番目の塩基は
9
ら4番目のアミノ酸は
である。また,ペプチドXには, Arg, Lys, Met,
10
Phe の他に
11
が含まれており、
通りのアミノ酸配列が考えられ
12
る。