地理
中学生

貿易摩擦を簡単に説明お願いできますか、

貿易摩擦

回答

どの国も輸出と輸入は両方とも行います。ですが、輸入額が輸出額を大きく上回っていると、その国の国内の富はどんどん海外に流出することになります。その状態が何年も続くようならその国の経済は破綻します。だからその国に売りつけるくせに、全然買わないという国があったとすると国際的に問題にされます。日本の場合1970年頃までは発展途上国として、不均衡な貿易をしていても大目に見てもらえましたが、1980年代に入ると世界的な経済大国に成長していましたから、大幅な輸出超過をしていた日本はライバルとなる先進工業国からは批判の的となりました。特に米国は、戦後の日本を子分的に見守ってくれていた面がありましたが、米国が生み出したといっても過言ではない「お家芸」というべき自動車産業の部門で、日本車の流入が米国自動車産業界を危機に追い込んでいることを許してはくれませんでした。日本の自動車メーカーはこぞって米国やイギリスなど欧米先進工業国へと工場進出を進め、現地で生産し販売することで、名目上の輸出額を減らす対策をとりました。1985年以降は円高が固定化されて日本で生産して輸出することが不利になったため、韓国、台湾、香港や東南アジア方面にも自動車工場、家電製品工場などの製造業が国内から拠点を移していきました。
今日問題になっている貿易摩擦は、中国と米国の間に生じていることです。特に知的財産権(ミッキーマウスなどのキャラクターとか音楽に関する権利の売買とか、テレビ番組やコンピュータソフトの売買とか)についての意識にかなりの差があって、なかなか一致が難しいようです。時代が変わると摩擦の内容もかなり変わってきています。

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