✨ ベストアンサー ✨
中心からの距離と方位が正しい地図を正距方位図法(1枚目)といいます。そして、緯線と経線が直角に交わる地図のうち最も有名な2枚目の写真の地図をメルカトル図法といいます。
まず、中心からの最短コースを直線で示すことができるのは、正距方位図法です。東京を中心とした正距方位図法であれば、東京とニューヨークの最短コースが知りたいときはその2点を直線で結べば最短になります。最も短い距離で2点を結べばエンジン費削減になるので航空図に使われています。逆に言えば、この地図の外周にあたる円は、中心から最も遠いということになるので、東京からみてちょうど地球の反対にあるところになります。外周がちょうど地球の裏側の地点ということは、外周はどの地点であろうともどこも同じ場所を表しているということです。不思議な感覚になると思いますが、球体を無理矢理円に直しているのでこういうことがおきます。
一方メルカトル図法で2点を結んでもそれは最短距離ではありません。正距方位図法とは違って、もっと上に湾曲した線が最短です。こいつの便利なところは、経緯線がそれぞれ平行なので、はやく着かなくてもいいから、とりあえず正確に目的地まで着きたいときに、経線と同じ角度でずーっと進んでいけば着くということです。最短ではないものの、この地図に直線をひいて、経線となす角を一定に保つように進んでいけば着くので、道には迷いません。歴史で習いますが、大航海時代という世界の冒険家たちが次々と領土を広げようと世界に船で冒険に出た時代があって、目指している島に正確にたどり着けるようにするため、そのころに発明されました。だから航海図が用途です。
デメリットもあります。もともとは球なので、みかんとかスイカをイメージしてもらえればわかると思いますが、地球の上らへんの一周と真ん中らへんの一周では距離が違います。わからなければ、地球儀上で赤道と北緯70度の緯線を辿っていけばその長さの違いがわかると思います。これを無理矢理長方形にするということは、緯度の高さに関わらず、すべて同じ横の長さにしなければなりません。だから、上の方ほどグーッと横に引っ張らないと同じ長さにはなりません。すなわち、高緯度ほど実際よりも引き伸ばされているということです。
丁寧に教えていただいてありがとうございました!