園芸農業と近郊農業の違いを教えてください！(中２社会)

2年以上前

＿ざっくり、ビニル・ハウス等で栽培されていたら園芸農業であり、近郊農業でもある。ビニル・ハウス等で栽培されていなかったら、近郊農業ではあるけれども、園芸農業ではない、てす。

＿近郊農業とは、都市部への出荷を目的として都市部に短時間で出荷できる場所で行う(物理的距離ではない)農業のことです。
＿(園藝ではなく[注：園藝には別の意味が有ります])園芸とは、英語の horticulture の訳語(日本語に、それに当たる言葉がないことから、新たに作った言葉)です。horticulture は、ラテン語のhortus(囲うこと，または囲まれた土地の意)とcultura(栽培の意)に由来します。
＿園芸農業とは、①、需要の高い都市市場への出荷を目的とした農業であり、②、野菜（蔬菜）、観賞用の花、果物、庭木などを栽培し、新鮮なものを市場に提供することを目的として行われ、③、高付加価値とするために、ビニルハウスでの栽培やら、きのこの菌床工場型栽培やら、野菜・果実等の工場栽培やら、等の、出荷時期を調整出来る、等の農業技術が用いられた農業の事です。

＿園藝は、 gardening の訳語です。

ぺんぎん 2年以上前

＿常用漢字表等に藝がないので、新聞やらNHK関連やらでは gardening の意味でも園藝ではなく園芸を使っていますが、本来は使い分けています。
＿障碍者も、碍が常用漢字表等にないので障害者と長く表記して来ましたが、近年、障碍者と表記しよう、と言う運動が起こりました。
＿漢字なんて、それなりにいい加減です。

地道な地理 2年以上前

この説明だと、高冷地の抑制栽培など施設を使わないものは、輸送園芸でも園芸農業には含まれなくなりますね。

ぺんぎん 2年以上前

＿確かに、書いていて、少し遠郊農業(輸送園芸)やら都市内の工業的水耕栽培農業やらのことも思い浮かびました。より正確な回答を心掛けます。
＿でも、遠隔農業とかは、後から追加されたものなので、特殊な事例を挙げてものの成り立ちを教えないことの方が応用が効かなくなるのではないでしょうか？

【追加説明】
＿転じて、園芸農業とは、都市部等の消費地の為に、小規模で生産される農業、或いは、都市部等の消費地の為に、生産技術で出荷時期やら出荷量やらを調整された農業、です。

地道な地理 2年以上前

でも、地理学の分野では、園芸農業は、「近郊農業」と「遠郊農業（最近は輸送園芸がよく使われています）」にわけるのが一般的です。
園芸農業は、都市向けの野菜、花、果実などを集約的に栽培し出荷することがポイント。
距離が近いものが近郊農業、遠いものが遠郊農業。
近郊農業は都市への近さを活かし、遠郊農業は温暖だったり冷涼だったりする気候の特色を活かす。
特殊なことはなく、すごくシンプルです。

地道な地理 2年以上前

「ビニル・ハウス等で栽培されていなかったら、近郊農業ではあるけれども、園芸農業ではない」
ビニル・ハウスなどを使ったものは「施設園芸」といって、園芸農業の一種ですが、露地野菜でも都市向けで新鮮さが要求される野菜の栽培であれば近郊農業であり、園芸農業です。

ぺんぎん 2年以上前

＿自治体の資料とかでは、(数学の集合論的に表記すると、)園芸農業⊂近郊農業と説明しているものと、園芸農業⊃近郊農業と説明しているものと、が夫々複数あり、(集合論的に言えば和集合(重なり部分)がある、)眼鏡型なのかな、と思っていたのですが、地理学的には、(面積規模が)大規模農業(単位面積当たりが低コスト)に対するものとして、(投入金額が)集約的で(単位面積当たりが高コスト(高付加価値))な農業全般を園芸農業として定義している、と言うことですか？
＿それから、新しく出て来た農業として、主にビルやら大規模地下室やら等で行われる都市内部でのLEDと水耕栽培とで行われる、近郊農業でもなく、遠郊農業でもなく、都市内で行われる都市農業(?)も出て来ましたよね？これは、地理学には何と呼んでいるのですか？

地道な地理 2年以上前

『地理学辞典』（二宮書店）によると、「野菜・果樹・花卉・庭木など市場性の高い作物を栽培する農業。」という定義の後に、「多くの労働力を要する作物を、狭い耕地で集約的に栽培する点に特色がある。」とか「近郊農業が地理的位置条件によって成立するのに対して、遠郊農業は栽培に適した自然条件が大きな立地要因になっている。ともに労働集約的で、土地生産性が高い農業である点で共通性をもっている」と書いてあります。

近郊農業には、「都市内部の農業」という広義の意味と、都市近郊で最初に書いたような条件が伴う狭義の意味があるそうです（出典『新訂　経済地理学Ⅰ』大明堂）。