キリスト教にはカトリックという伝統的な宗派があります。このカトリックはかつて西ヨーロッパのキリスト教圏の文化と政治を掌握していました。
ところがカトリック教会の腐敗が酷くなり、ついにルターという人がカトリックに異を唱えます。
ここから宗教改革運動が始まります。彼らはカトリック教会の改革を唱えて活動を行いました。これがプロテスタントの起源です。
皇帝はこの動きを弾圧します。この際に宗教改革運動を擁護する国内の諸侯が連合して皇帝に抗議(protest)したところから、プロテスタントという呼び名が生まれました。
以後、改革派(新教)一般にこの名が用いられるようになったのです。
旧教のカトリック⇄新教のプロテスタント
という対立を覚えておきましょう
またカトリック、プロテスタントの多い国などは試験によく出ます。イタリアは99%カトリックで、イギリスは約半数がプロテスタント(イギリス国教会)、ドイツはプロテスタントが少し多い、など。
プロテスタントを直訳すると、『抗議者』です。カトリック側から見れば異端ですが、イギリスなどでは国王と教皇の対立により、早い段階から主流になっていきました。
(イギリスのヘンリ8世はキリスト教の規律を破り離婚をしたので教皇と対立。一度は教皇に許されたものの何度も離婚。こうして国王は教皇と対立し、イギリス国教会を国の宗教に定め、カトリックを弾圧しました。イギリスのカトリック差別が激しくなり、この後カトリック教徒が公職に就けなくなる法律が成立したりします。)