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急ぎです!!
空気遠近法とスフマートの違いを教えてほしいです!

回答

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「スフマート」はレオナルドが開発したとくべつな秘技と思われがちですが、ようするに「ぼかし」による空気遠近法ということです。輪郭線をなだらかにぼかして明暗によって遠近感をつけるという、まあそんなに特殊な技法ではないので、洋の東西を問わず多くの画家が同じようなことをやっています。

「スフマート」とはイタリア語で「煙のような」という意味ですが、これを命名したのはたしかにレオナルドで、自身もこの手法を多用したのは事実です。
またレオナルドのスフマートはひじょうにていねいな仕事がなされていて、じつに精妙でもあります。レオナルドは、比較的しっかりした地塗りの上に着色メディウム(透明色)を薄く重ねて、筆触が残らないように指の腹でこすってぼかしたそうで、ずいぶん神経質な作業をしているように見受けられます。
ここまでていねいな仕事をした画家はなかなか見あたりませんが、似たようなやりかたを受け継いだのは弟子筋のほか、フラ・バルトロメオ、アンドレア・デル・サルト、コレッジオあたりでしょう。
風景画が盛んになるのは17世紀以降ですが、風景画では空気遠近法が必ずつかわれます。「スフマート」と空気遠近法の明確な線引きはなかなか難しい(それくらい「当り前」の技法です)ので、こうなると具体的な画家の名前をあげてもキリがなくなってしまいます。

まあ、8世紀後半くらいには、中国の水墨画では似たような技法が生まれているのです。
中国や日本の水墨の山水画だってぼかしによる空気遠近法ですし、俵屋宗達が好んだ「没骨法」(輪郭線を描かない技法)も、横山大観の「朦朧体」も、コンセプトとしてはスフマートと似たようなものですね。

YU

ありがとうございます

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