大学受験 物理1997年難関大学 試験問題&解法ノート
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高校3年生
1997年の大学入試の過去問の解法ノートです。
収録している大学は、以下5校
東京大学
京都大学
東京工業大学(現・東京科学大学)
早稲田大学
慶應義塾大学
解法は「物理入門問題演習」(駿台文庫)と過去問(記憶がかすれてますが、恐らく駿台の青本)をもとにしており、自分で解いた後、振り返るためにまとめて清書してました。
ノートテキスト
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<分野> 力学 運動方程式(図: 小球 -- dt - Nsing m diy = Noost-mo M=Nsin 0 = -Ncos-Mo+P 一 50. -mg → - v = (ŏ) =(2) III 点に戻って来たときの速度は、 v=uo, V=V2 運動量保存則: mue + MV2 = 0 これと⑥より、 U₂ = -CU V=-ev₁ これより台の変位AX は、 AX= Vits+Vete=0(各) IV () 運動量保存則: mu+MV=0 力学的エネルギー保存則 13/Mv=mgh { mil₁² + Vy") + 1 MV² = mgh (29h-Uy²) m² M(M+m) (答) 22 束縛条件:Vy=(x-V) tand ID 6より、運動量保存則: この2式より」 V= 1: mu+MV=(一定) :. mu+MV=0 (tel: += 0.) (2/1 (2)V ①~⑤より、力学的エネルギー保存則: 1/mv² + 1 MV² + may = (-1) 1辺 :: |/ mu₁² + 1 | MV₁² = mgh (+2 = t = t₁) \辺:t=01 この2式より、 toth U₁ = -1/29h M M+m V₁ =N/29h- (M(M+m) m² (答) CDにおいて相対速度U-Vが一定より、 l M () U₁-V₁ 29h M+m II点において衝突する。 (va, V) = (U₂, V₂) となるとするとっ e == U2-V2 21-V よってひュー12でX軸方向に動くので、 t₂ = U2-V2 = (答)
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物理 東京大(97) 2 図2のように、2組の平行な導体のレールP, P' および Q, Q' を水平面上 そにおき、これに磁束密度B の一様な磁界を鉛直方向に加える。 P, Qは同一直線 「上にあり,PとP' および Q と Q' の間隔は!である。 レールの上には導体格 M. Nが直角に載っていて, P. P' および Q, Q'上を摩擦なしに動くことができる。 また,M,Nは硬い平板でつながれ,一体となって運動する。 この導体格と平板 には、ばね定数kのばねがレールと平行に取り付けられ, ばねの他端は固定され ている。 ばねおよび平板は絶縁体でできている。 レール P, P'には,電源と抵抗 R がつながれている。また,レール Q, Q'には,抵抗とスイッチが直列につな がれており、最初スイッチは開いている。 レール, 導体格および導線の抵抗はすべ て小さく, 無視できるものとして以下の設問に答えよ。 電源として電圧 V の直流電源をつないであるとき, 電流により導体格に 働く力Fを求めよ。 Ⅱ導体棒,平板およびばねの質量は無視でき, 導体棒, レール、導線の自己イン ダクタンスは考えなくてよいものとして、以下の設問に答えよ。 fo (1)電源として, 角周波数の交流電源をつないだところ, 導体棒は単振動を し、その変位がxo sin wt となった。 このとき, 導体棒 M が磁界から受ける カFおよびMに流れている電流を時間の関数として求めよ。 (2)この状態で,導体棒Nの両端に生じる誘導起電力 Vを時間の関数として求 めよ。 (3) 電源電圧の振幅を一定に保ったままスイッチを閉じた。 導体棒の単振動の振 幅はスイッチを閉じる前と比較してどう変化したか。 理由をつけて述べよ。 (4) スイッチを閉じた状態で, 振動変位が xosin wt となるように電源電圧を調 整した。 導体棒Mに流れる電流を時間の関数として求めよ。 導線 電源 図2 導体棒M 0 8 1878- 導体棒N ばね (固定) 導線
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<分野> 電磁気 I 直流電源(電圧Vo) 導体枠Mが固定 キルヒホッフの法則: TR = V よってカー×官より、 F= LB-B96) II 交流電源 017 運動方程式 'N Q 0 2 Bo -0000-1 (3) ②+③より, E=RI+Ti= 2+(1)日 スイッチが開いているとき Ko E= {sinart+ スイッチが閉じているとき xswt}(:i→01→①) E=2, { start+(14) Blast} Eが一定より, X>21 (4)=Xosinwt のとき I=ュ ①、②より、 _Blide+ba - i₂B) = ¿BD + Rx = T dt On : 22 = RI = E-do-E-Bod dt 興器+ Bl da Ra BIWgoxoswt+- Ryosinat BO^ =120 (+(鄙 sin(t+) () BIPW 但しtand = rk 棒M+N: 0• dt = I Bl - iBl−kx - キルヒホッフの法則 = Ti = = = 0 dt (1)スイッチが開いているので、i=0 I=I sinwt のとき I=フィ ①より, Tex = iBD -3. F₁ = 2Bl また、 (2)②より =kx=Renosinwt () 診 = BD. sonat (答) =Bld(losinwt) dt =Blu (cosat() (M)
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物理 東京大(97・前) 3 図3のように、外洋と港が直線状の防波堤によって隔てられ、平面波が外洋 から打ち寄せている。この平面波の振幅および波長は一定で, 波面は防波堤と平行 である。防波堤には、船の出入りのため開口部が設けられており、その幅んは, 波の波長と大差ない程度の範囲で,変えることができる。波の速さは外洋でも港で も同じであり,防波堤や岸壁による波の反射は無視できるとして、以下の設問に答 えよ。 外洋 防波堤 図3 港 C' 岸壁 Ⅰ 波は開口部を通して図3のように港に入り, 防波堤のかげに回り込む。 このよ うな現象は何と呼ばれるか。 またそれは, 波に関するどのような原理または性質 により説明されるか (91)-9- 1899-7462 0-Ad=10-00 - IN A (8-1000 (-) BOD Ⅱ 開口部の中心から岸壁に向かって, 防波堤と垂直に距離だけ離れた点Cを 考える。がんよりかなり大きい場合には,C点での波の振幅αは、開口部の 幅んに比例する。 なぜそうなるか, 理由を簡単に述べよ。 港に入った彼は, 開口部から十分に遠くでは, 開口部の中心を頂点とする, 頂角 8の扇形に広がると近似できる。 また一般に, 波面に沿う長さLの区間を通過す る波のエネルギーは,波の振幅が波面に沿って一定であるとき 波の振幅の2乗と Lとに比例する。このことを知って、ひきつづき以下の設問に答えよ。 III港に入りこんだ波の振幅は,頂角0 があまり大きくない限り, 円弧 C'CC" に 沿ってほぼ一定で,その外側では0になると近似できる。 また, 波のエネルギー は保存されるので, 円弧 C'CC" を通過する波のエネルギーは, 開口部を通して 港に入りこむ波のエネルギーに等しい。これらのことと設問Ⅱから, 開口部の幅 hを変えたとき,頂角がんの何乗に比例して変わるか, 理由をつけて述べよ。 IV C点を防波堤から岸壁に向けてしだいに遠ざけていくとき, そこでの波の振幅 α は,距離 r の何乗に比例して変わるか。 理由をつけて述べよ。 ( (at (red) -5-br
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<分野>波動 Ⅰ 回折…ホイヘンスの原理により説明される(答) 一つの波面上の各点を 仮想的な原とみなして、 その波源から生する波を重ね合わせたものが 次の瞬間の波面を形成するという考え方。 IIr≫hならば、開口部から出た波はC点にほとんど 同位相で到達する。よってC点での波の振幅αは、 開口部の仮想的な波源の数、すなわちんに比例する。 III 開口での振幅をAとすると。 エネルギー保存則: -0 ro-a² = hА² しかしⅡより, a=chba=k.bh(bER) よってhをb倍すると、aもb倍になるので、エネルギー保存則: rð (ba)²= (h)A² - ①と②が矛盾しないためには, ①の日(=Q1)②の日(=62) としてっ 01=682 したがってhbhのとき日11日となるので はんに反比例((-1)乗に比例する。(笛) IV エネルギー保存則 r²=hA² ra²= (一定) ここでIIIより、はんを考えなければ一定であるので、 hA2 0 よって、aはその平方根に反比例(6)乗に比例)する。(特)
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物理 京都大(99.前) I 次の文を読んで. に適した式または数をそれぞれの解答欄に記入せよ。 図1のように,水平な床の上を摩擦なしに動くことのできる質量 M[kg] の台車 がある。 台車上で、質量m[kg] の小球がばね定数 k [N/m] のばねで台車の端につ ながれ、一方の端には質量m[kg] の小物体が置かれている。はじめ、ばねは自然 長であり、台車、小球, および小物体は静止している。 小物体を速度 [m/s]で小 球に向けて滑らせた後の、台車, 小球、および小物体の運動について考える。 以下, 台車に固定した座標系を D. 床に固定した静止座標系をSと呼ぶ。 座標系Dでの小 球の位置は、ばねがx 〔m〕 縮んだときを正、伸びたときを負として座標xで表す。 座標系Sでは右方向を正とする。 運動は全て同一鉛直面内で起こり、ばねは質量が 無視でき十分長く、台車と小球の間の摩擦は常に無視できるとする。 重力加速度の大 きさを g 〔m/s] とする。 小物体 小球 m moo mmmm x 台車M O S 図 1 (1) 小物体と台車の間の摩擦が無視でき, 小物体は一回だけ小球と完全弾性衝突を し,以後小球と衝突することはなかったとする。 衝突直後の小物体の速度は [m/s], 小球の速度 [m/s]はv= である。 ここで衝突 後の台車と小球の運動を考えよう。 小球の座標がxであるとき. 座標系Sで台車 の運動を観測すると, 台車の加速度 6 [m/s] は, b = である。 この時 てma= あり。 その周期は る。 ホ [s]. 振動の中心はx= の座標系Dでの小球の加速度を α[m/s] とすると, 小球の運動方程式は6を用い と書ける。この式から, 座標系Dでの小球の運動は単振動で であることがわか この単振動の振幅を求めるために, ばねが最も縮んだ時を考える。 この時の座標 系Sでの台車と小球の速度は。 両者の相対速度が0であることと運動量保存則を 使って, vを用いて ト [m/s] と表される。 この結果とエネルギー保存則 を使うと、振幅は”を用いて チ 〔m〕 と表されることがわかる。 (2)次に, 小物体と台車の間に摩擦があり. 小物体は小球に衝突することなく台車上 で静止したとする。 小物体が静止するまでの運動を考える。 ただし、動摩擦係数を とする。 小球の座標がxであるとき. 座標系Sでの台車の加速度 6' [m/s'] は b' = リ である。この時の座標系Dでの小球の加速度をα [m/s] とする ヌ と書ける。これより, 座標 と,小球の運動方程式はがを用いて md' = 系Dでの小球の運動は単振動であり,その中心はx= ル であることがわ かる。
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<分野> 力学 (1) (1)運動方程式 (座標系D/図2) 小物体:mof=-f 小球 : mdio=f dt よって運動量保存則は、 12 a mlb + m = p = mou(初期条件=0のとき=26.2g = 0) 衝突直後(-2,びにおいて、 mu+mv=mU. ① また完全弾性衝突をしたので、反発係数は1より、 単振動の振幅をAとすると、③④より、力学的エネルギー保存則は, ← 8 = dt du ④ mv =-kx d(x+x) dt # (+Mv² + 1m³) = f (-1/2x²) /MV+5m (初期条件 +50 E=mぴ V) (+ のときV=0,2=0) V₁-V 0-0 以上、①②より、 よってV===Aのとき、 =-1 -0 /(M+m)+/=/mo Mmm mo-m V₁ = amo 26 > :: A = 2. ~(D) :: Q = 骸ニー Mm x motm mix) (ii) 運動方程式(座標系S/図6) motmyo 6: M-2 (b-1) @ b = M 2 ~(1) 運動方程式(座標系D/図b) #1 : m² = - kx - m² / (a = dip) k m 2- 1x = -kM+m, (2)運動方程式 (座標系S/図c) R(M+m) (:6) (チ) at 台車 : M=12-1000 (b'=1) .. b'=kx Nonog 運動方程式(座標系D/図) 小また : mu-mo M ~(1) dv = (a=. du dt Mtm at² Mm 1/2+ mm M+m k (26=27) よって小球は単振動して、その中心は、 momμ R X= →2 Mtmp 0 ~(ル) 小体 √ Up N 図6(座標系S) ここで 0= より、小球は座標系0において N mg 単振動する。 M+m 角振動数 W= 図 C Mm 周期 T= 270 = 2 Tim W (M+m) ―(ホ) ~ (^) 振動の中心 x=0 運動方程式(座標系S/図b √√t = m ft = - kx ③十④より、運動量保存則 mu+MV=P=mu (初期条件Ub=0のときV=0) 最も縮んだとき、 =0 すなわち、v=V=Nとすると、 m muet Mue = mu :. Vc = + MU ~~~(1)
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物理 京都大(97前)II 次の文を読んで、 に適した式をそれぞれの解答欄に記入せよ。 磁界中の荷電粒子の円運動を利用して、荷電粒子を加速する装置が円形加速器であ りサイクロトロン (図1) やべータトロン (図2) がある。 B B R 11 かんげき 図 1 po 図 2 (1) サイクロトロンでは,図1のように、一様な磁界中に, 半円形の2個の中空電極を 狭い間隙を隔てて配置し,高周波電源Eを接続する。 電極の中心付近に、正のイ オンを磁界に垂直に入射させる。 イオンは電極の間隙を通るたびに加速される。 そ の結果、イオンは、図1で点線で表されているような軌跡を描く。 磁界の磁束密度 をB[Wb/m²〕,イオンの質量を M〔kg), 電荷をg〔C] とする。 イオンがこの磁界 中で円運動をしているとき,その周期は [s] で与えられる。 したがっ ト て、イオンを加速するのに必要な高周波電圧の振動数の最小値 f [Hz] は = である。 1 いま、時間間隔 [s] だけイオンを連続的に入射させる。 電極の間隙は狭 6f く,イオンが電極間を進む間の電圧変化は無視できるとする。 電極間の電位差は, 時刻 [s].V(t) = Vocos (2ヵft) [V] であり、 最初のイオンが初めて電極 1 の間隙を通過した時刻は1=0で,最後のイオンが通過した時刻は!= T 6f あった。 最初のイオンは, 電極を半周するたびに ウ [J] のエネルギーを得 る。このため,イオンの軌道半径は半周ごとに大きくなり, やがてイオンは中心か R[m] の位置にある取り出し口Pに到達する。 この時, 最初のイオンの運動エ ネルギーは [J]で,同じ時刻に, 最後のイオンは, 中心から オ [m] の距離にある。 ただし, 入射された時のイオンの運動エネルギー は, 半周ごとに得るエネルギーに比べて無視できるとする。 また, 半周ごとの軌道 半径の差は Rに比べて十分小さく, R を最終軌道半径とみなしてよい。 イオンの 速さは光速に比べて十分に小さいとする。 (2) ベータトロンでは,電子の円運動の軌道の内部を貫く磁束の時間変化によって生 じる誘導起電力を利用する。 電子は,ドーナツ状の真空の管の内部で、 図2の点線 のような一定半径R [m] の円軌道上を動く。 また、磁界はこの軌道面に垂直であり, 磁束密度Bの方向は図2に示した矢印の方向である。 以下, 電子のまわる方向を 正にとる。 質量m[kg],電荷e[C] の電子を図2のように円軌道に沿って入射させる。 この時の軌道上での磁束密度BをBo [Wb/m²) とする。 電子が半径R[m] の円 運動をするために必要な電子の運動量 po〔kg・m/s] は po= の時の軌道の内部を貫く全磁束を。 [Wb] とする。 入射後の微小時間 4([s] の間 カ であるこ に磁束を⊿ [Wb] だけ増加させると, 軌道に沿って一周あたり (V) の誘導起電力が生じ, 電子には 運動量は. は、同時に軌道上での磁束密度の増加量 4B [Wb/m²] を 4B = ク [V/m〕 の電界が働く。 そのため電子の ケ | [kg・m/s] だけ増加する。 ここで,Rを一定に保つために コ × 40 とする必要がある。 ベータトロンでは,このような条件を満たすような空間的に一 様でない磁界を使って加速を行う。 M SM-21
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<分野> 電磁気 (IXi)運動方程式(図Q) イオン (中心方向) : r= M² = SUB · MU MU よって角速度は S=rfをも微分した式 を利用して、 W = 1 = 28 M :週期T = 2 = 214[s] 図の (2Xi) 運動方程式(図b) √√37 m²² = euB₂ (中心方向 運動量70=m=eBR [1g・m/s] (1)誘導起電力 V=-40 4t to って 図b ② ~(カ) [V 器 »V=TW ~(キ) このとき,V=GE CENTR 0=0+10 :E E -- TRA [Vkm)] ~(7) (ア) イオンが中空電極の間隙を通過する時間間隙はである。 また同期の高周波電圧の符号は時間ごとに変化する。 よってイオンが間隙を通過するたびに加速されるには、 = (-1) 通過前の方が通過後より、電位が高くなくてはいけないので、 (n=1, 2, 3, …) よって最小値は、 B f= [H] 2TM (イ) (i) 電極間の電位差 V(t) = 1, cos(2ift) t=0のとき V(t=0)=1/6より、最初のイオンは、 BV のエネルギーを得る。 ~( このイオンがPに達したときの速さは、 ①より、 OBR V=M よって電子はこの電界から、 f=-eE=- 140 2TR At AP=AIより、 運動量の原理 図C Al = fat = R40 Ap=fat=. AP fat = 40 (karm/s] ~(ケ) Rが一定に保たれるための条件は、②より, Po+AP=e(B+B)R が成立すればよい。よって AP = еRAB AB = STRAD ~~(1) 電極内でイオンは等速度運動をするため、 K=12Mぴ = (BRY 2M (I) イオンの回転周期Tが速さひによらずに一定である。 のとき(な)3/2より、最後のイオンは、 13V [J]のエネルギーを持ち、間隙を通過するたびに得る エネルギーK'=OKである。これより、 1. B.R =1 であり、そのときの中心からの距離では、②より, Mu' r = ! R[m] B
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物理 京都大 (97-前) III 次の文を読んで、 に適した式または数をそれぞれの解答欄に記入せよ。 図3(a)は, 位相差4を横軸にとり 次と (m±1) 次の明線を含む光の強度を 示したものである。 う 格子定数 d[m] N個のスリットを持つ回折格子に、 図1のように波長(m の平行光線を垂直に入射させる。 スリットを通って角度 [rad〕 方向に回折する光を dに比べて十分遠方の点で観測するとき、隣り合うスリットを通る光の道のりの差は あ 〔m〕 となり. 位相差は4= 〔rad) である。 そして, 整数 を用いが い と表されるとき, 全ての回折光が強め合って明線となる。 以 4 下, この位相差を4m 〔rad〕 とする。 整数を明線の次数という。 4m-1 4 Am.1 (a) 図 3 8-4-4 08,82 (b) ミ 図 1 光は一種の波動であり、 正弦波で表すことができる。 光の強度は振幅の2乗に等し いので、各スリットからの光の波の振幅を A, とすると, 明線の位置での光の強度 K。 は, N. A を使ってK。え と表される。 実際には, 明線と明線との 間には弱い回折光が現れる。以下では,次と (m + 1) 次の明線の間での回折光 の振舞いを一般的に考察する。 なお、必要に応じて, 微小な角に対して, sinata, COS1と近似してもよい。 観測点でのスリットからの光の波の変位は、 図2(a)のように, 大きさ A のベク トルAのy軸への射影に対応し、その位相はx軸とA, とのなす角に対応する。こ こで,N個の各スリットからの光の波を同じ大きさA。を持つベクトル An Az A,..., As で表そう。隣り合うスリットからの光の位相差は全てであるので, これらのベクトルは, 4m からのずれを 8 44mとして, Z (1) ように表され る。重ね合わされた光のベクトル As A + +... + のように 表せ,その強度はAPで与えられる。 図3(b)は図3 (コ)の横軸を8にとり次の明の付近を拡大したものであるが, 重ね合わされた光の強度 これらの点は,図 が厳密に0となる点が存在する。 2(b)のベクトルの大きさが0となる条件から決まる。 8 = 0 から数えて〃番目 のこのような点は = で与えられる。 以下,これを8.と書く。 次に、任意のまでの回折光の強度を求める。 図2(b)のように .... 7 の始点と終点がすべて同一の円周上にあることに着目すると, A.. 8. Nを用いて|= か となる。 図3(b)の8, 8, との間には極大値が現れ るが。この値は8=+での15の値 K, に非常に近い。 この強度 K, と明 線の位置での強度K。 の比は N が非常に大きいときには一定の数となりを用い き と書ける。 したがって,この極大値は図3に示されるように、 K. 明線の位置での光の強度に比べて小さいことが分かる。 = 2 次の明線の位相差4 に対応して次の明線が観測される角度を0 [rad), 位 相差 4 + ♂ に対応して回折光の強度が0になる角度 8' 〔rad] を 8m + β. とす る。角度 8方向での隣り合うスリットからの光の道のりの差は、入.N.m を用い と表される。 N が非常に大きい時には, βm は非常に小さくなり け と表される。 8m = と書け, bm は d. 入, 8m を用いて b = 以上の考察から、 非常に多数のスリットを持つ回折格子によって作られる明線は, 非常に強く、鋭いピークを形成することが定量的に理解できる。 て A (a) (b) 図 2 AL (0.) S 814 A
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<分野> 波動 回折格子…N個のスリットの光の干渉 (4)これより, Ki K₁ (i) 経路差aldsind 40 ~() よってN番目の波はWN-1)番目の波より AQ 手前なので、位相の関係式 = □ a 中(x,t)- Pr(rtal,t) が成り立つよって $(2,t) = 2x (芋-^) とおくと, Ow₁ (2,t) = ON (2-40,t) = 2x († - 2-01) 一方、①④より、 より、位相差は △= = ON (7,t)- On√(2,t) = 44 = 27dsint となる. したがって、干渉条件(明線) ~\) よって経路差 Alは、 4m=2m (m=1,2,3,..) ~(う) (ii) ここで 明線(N個のスリットからの光がすべて強め合う)とき, 合成波の振幅がNA。 なので、 より、 Ko = (NAb) m() (iii) 1階=0 のとき Aの始点とANの終点が一致するので、 その条件は,図2(b)より、位相の関係式 Nε= = n⋅2π (n=1,2,3,..) - :8 Inπ N ~() (=onとする)…① 図2(b)より、円の半径をとすると、余弦定理より, A₁₂² = 7²+1²- 2r. caso ② TA=7+2rrcs NO -- ②②より, As 1-cos No. NO 2Sin 2 A₁₂³ 1-cosÔ sin² Sin' No B=A (iv) Ko A,' N'sin' N となる。 よって lim Ki N+00 Ko 干渉条件 Am= lim- KON'S SI ( 3TL =21 dsinom = 2mπ ::00 = dsinom = ma ( ~~(き) 4m+01=2dsinbm'=2m+2 Al = dsinom' = (m+ 1)λ 0m'=0m+Bm dsinom'= sin(Om+Pm) ~() ⑤ =dlinemcosbm+caslm Sinβm) N→P→0より,cosBm=1,sinfm=Bmとして、 dsinbow's disinfm+βmco0m) = mλ + Bmdcashm = mλ+ by droshm (Bm = bm) よって⑤を代入して, (m + 1 ) λ = m² + by drosm N bm 2 = dcosom mmm (H) Sin 2 の中点8は、 8.8102=3(2+1)=(①) K₁ = A + Sinπ よって、この[1,2]における極大値は、 23 2 A St 3πL IN に近い値をとる。
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物理 東京工業大(97・前) 1 図のように、水平面に続いて、半径R の半円形の鉛直断面をもつ里が設置さ されており、壁の頂上P点は水平面から高さ2Rの位置にある。 水平面上には、 質量Mの板が静止している。 板の上面にはパネ定数kのパネが水平に置かれ。 その一方の端が板に固定されている。 パネの他端には質量の小物体A がつけ られ静止している。 いま、質量mの小物体Bが,水平に初速度vでP点から 壁に沿った運動を始めた。 重力加速度を9として次の各問に答えよ。ただし,す べての物体は鉛直面内で運動し、 小物体の大きさ,パネの質量, 摩擦および空気 抵抗は無視できるとする。 (A) (a) 小物体Bが壁に沿って離れずに円運動して, 水平面上に到達するため の速さの条件を求めよ。 (b) 水平面上での小物体Bの速さを求めよ。 (c) 小物体Bは板と完全弾性衝突をする。 衝突直後の小物体Bの速度 2 板の速度 V, および板の上面の小物体Aの速度u を,m, M, v, で表 ただし、速度は,図において右向きを正とする。 [B] (c)での衝突の後, 板と小物体Bが再び衝突することはなかった。 衝突後 の, 板とその上の小物体Aの運動を調べたい。 (d) バネが板に及ぼす力を考えて,パネの自然長からの伸びがxであると き板の加速度 α を求めよ。 ただし, 加速度およびパネの伸びxは右 向きを正とする。また, 板の長さは十分にあり, 小物体Aが板から離れ ることはないものとする。 (c) バネの自然長からの伸びがxであるとき, 小物体Aの板に対する相対 運動の加速度 αを求めよ。 (f) 小物体Aの板に対する相対運動の周期 T を求めよ。 Spr M A B P 2R R 350 neo
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<分野>力学 [A] (Q) 運動方程式(図1) B: m² = N+ my cost -- md dt = mg sing do ・・・ ②の両辺にV=RGEをかけて、 mvd = mar sin dt do #f -T', sind o = $(100) 1"), 1 #(1m² + mg cost) = 0 Y↑ PCO.R) [B] (d) 運動方程式(図3) (Rsing, Reas) A m >1 R₂O) 図1 よって、任意の点において、即における初期条件より、 {mv²+mgRcost = fmv² + mg R ...' ①,②'を建立して, { v = √25²+291 (1-cose) .262 N=m+mg(2+300SA) OASTの間でNZO ここでNの最小値は0=匹のときで mdu at * Mav dt = = -kx (e) 相対加速度 α = = α+ - ⑤ M == du dv dt at k mx (123) 一般 m+Mz MM kx (%) mα = -kx-mam m+M Rx MM -√ mM d == よって角振動数 W = | M+MR 2", 周期T= 2n W =214 mM (答) R2(m) N=m²² - mg 0 :. Vo = √OR (5) (b)f=πのときV=1733+40R() (C) 運動方程式(図2) : du 114 B : mat = f · Mar=-f at U レー 小物体A: m岸-0 172 (衝突した瞬間) 以上より、運動量保存則 mv + MV = P(-1) = MU₁ ···⑧ が成り立つ。また完全弾性衝突(e = 1)より, ③、④より、 U-D=-1 V-V --4) V₂ = M-MU M+m ·V = - M+m' 2m -V₁ (答) また運動方程式より 、 u=0 (初期条件) (答) b
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B 物理 東京工業大(97前) 2 図に示すように、半径σ 〔m〕 と半径 a + d [m] の同心円にはさまれた領域 が水平面上にある。この領域には一様な磁界のある部分とない部分とが角度 〔rad〕 毎に交互に存在する。 磁界は垂直上向きで、磁束密度の大きさは B[Wb/m²] である。 中心角の扇形のコイル OAB を同一水平面上に置き、 同心円の中心0のまわりになめらかに回転できるようにした。辺OAの長さは a+dより長いとし,aはdより十分大きく、磁界のある領域の面積はaod と近似できる。 コイルの抵抗は R [Q] であり、自己インダクタンスは無視でき るほど小さいとする。また,コイルに流れる電流の正の向きはO→A→Bの向き とする。 [A] コイルを中心0のまわりに一定角速度wo [rad/s] で時計回りに回転させ ている。ただし、時刻 1=0 でコイルは磁界のない領域にあるとする。 (a)このときコイルに流れる電流を時刻![s] の関数としてグラフに描け。 また、その最大値 Z [A] を求めよ。 (b) (a)で,もしコイルの自己インダクタンスが電流の時間変化に影響すると したら、その変化はどのようになるか。 グラフに定性的に示せ。 B A B B B B a (c) (a)でコイルは磁界からOA または OBに垂直な方向に力を受ける。 こ の力をの関数としてグラフに示せ。 ただし、時計回りの向きを力の正の 向きとする。 この力の最大値を式で表せ。 ムを用いて答えてよい。 [A](a)~(c)のグラフ (a) 電流 0 0 [B] コイルを電源につなぎ, コイルの辺OAが磁界の中にあるとき正の電流 を流し、磁界のない領域にあるとき負の電流を流すとコイルは回転し始め る。コイルの回転に対する抵抗力は,コイルが磁界の中を通過するときに幅 dの部分に働き、大きさは kawd [N] であるとする。 ここでは回転の 角速度で,kは定数である。 十分時間が経ったあと, コイルが磁界から受け る力と抵抗力とがつり合って一定角速度で回転するようになった。 コイルに かかる電圧の絶対値は一定で [V] であるとする。 (d)一定角速度で回転しているとき, コイルに流れる電流の最大値Z [A] はいくらか。 また,このときの一定角速度 ω, はいくらか。 (e) このとき単位時間当たりにコイルで消費されるジュール熱」 〔W〕, コ イルが磁界から受ける力のする仕事率 W, 〔W〕, 抵抗力がする仕事率 -W2 〔W〕 (W20) および単位時間当たり電源からコイルに供給され るエネルギー W 〔W〕 を式で表せ。 ただし, を用いて答えてよい。 ま た。J.W.W.W」の一部または全部を含む関係式でたがいに独立な ものを二つ書け。 (c) 0 -- -W R B (b) 電流
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〈分野> 電磁気 [A] = ch (Q) 誘導起電力 V ①のとき (c) (i) 2 ≤ t≤ (+1) (の)より), DA間に両方向に電流が流れる (i) (n-1)=t≤ n v=_do_Bf._Baldi . -Bade (r, B間に成5向に覆えがなれる Wo 6) m & ≤ x ≤ (+1) & NE のとき V= dt dt dt ✓ abbad I R R (0)より,OB間に防方向に電流が流れる Fmax=-IABd (ii) (2n-1). stsenのとき I = X = = Bad B 21 図2 R 以上より, In Bad() 図1 R IA -JA: (b) O→A→B→○を正の向きとする。 Ri+LC=RIA ((1)のとき) [B] -IaBdl (d) 運動方程式(図3) 0 = InBd-kaday キルヒホッフ法則(図3) - (E-=RIB ((1)のとき) FE+0 =-Ple ((i)のとき) ⇒ E-Board=RIB ... 0 図3 キルヒホップ法則(図1) ①、②より、 Ri+L =RI(G)のとき) at その一般解は、 RE IDR+Bd EB Wh₁ = (PR+Bed)a (補)流れる電流IBは一定。 () Racerd -IBd ittelecte 初期条件: (1)のとき t=2mm のとき = In =- -₤lt-m₤ ラニーJ{1-2efelt- i (i)のとき=(n+1)のときュー 1-2e-flt_ I^{1-20 ₤lt - (n+1)/2})} (e) W₁ = TBBd⋅ aw₁ = (B) ²- W₂ = kadun aw₁ = (18B)' また W=EIB J = RIB 2 これより、2つの関係式 JO=W-W2 1J=W-W2またはJ=W-Wa -IA 12/3 (2)
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