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近代国家の誕生
日清修好条規・領事裁判権を互いに認め合った変則的な対等
の条規。
江華島事件・・・首都漢城の防衛拠点である江華島周辺の領海に
日本の軍艦が侵入し、江華島砲台と交戦して、軍民を
殺傷した事件。
日朝修好条規・・・仁山・釜山・元山を開港し、貿易を始める。朝鮮を
「自主の国」と規定し、清国との宗属関係を否定した。
領事裁判権と無関税を認めさせる朝鮮に不平等
な内容だった。
樺太・千島交換条約…日本は千島列島全体を日本領、樺太をロシア
領とする条約をロシアとむすんだ。そして、樺太に
住んでいたアイヌを千島や北海道に強制的
に移住させた。
台湾出兵…日本政府は琉球が日本領であると主張しに台湾
に出兵した。
琉球処分…日本政府は軍隊を那覇に派遣し、その力で琉球藩と
王府を廃止して、沖縄県を設置した。
地租改正条例・豊作・凶作にかかわりなく地価の3%を地租と
して金納させた。
地租改正反対一揆・地価が江戸時代の年貢高を下回らないように
算定されたため、人々の反発は強く、茨城県や
三重県などでひろがった。
四民平等…華族(公家・大名)、土族(武士)、平民(農工商)の身
分を新たに定めた。平民の苗字や華族・士族、平民
間の結婚の自由、職業・居所の自由などを認め
た。そして、江戸時代の身分制は廃止された。
戸籍法・政府が個人を直接把握するため、人々を家族単位で
[登録した。

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結社・政治や経済、産業や教育などについて学習する組織。
政社…政治活動をおこなう結社。
国会期成同盟・・・愛国社から改称した全国的政治結社。
国会開設の請願書を提出するが政府は受けと
らず、集会条例を発して取り締まりを強化する。
私擬憲法…結社や個人による独自の憲法案、各地で作成
発表される。
開拓使官有物払い下げ事件…政府は北海道開拓に予算を投じて、
工場や鉱山を開発した。開拓長官の
黒田清隆はこれら官有物のほとんどを
38万円・無利息・30年賦という破格
の条件で、同じ薩摩出身の政に払
い下げようとした。
明治十四年の政変・・・伊藤らは、国会開設の勅諭を出すとともに、
払い下げを中止し、大隅を政府から追放する
ことで、政府内の混乱と世論を落ちつかせ、
事態をおさめようとした。
自由党…国会期成同盟を母体に結成された、板垣退助を総
理とする政党で、多くの農民が入党した。
立憲改進党・大隈を総理とし、結成された。
松方財政…歳出の削減や増税、官営事業の払い下げなどによ
って、紙幣整理を行った。
激化事件…運動のゆきづまりに危機感をいだいた民権家によって、
各地で蜂起がおこる。
秩父事件…埼玉県の秩父地方では、負債に苦しむ農民が結集し
(国民党)、負債を免除したり、返済条件をゆるやかにす
ることなどを求めて蜂起した。
大同団結運動・旧自由党や立憲改進党の有志が再結集を
めざして、おこした。

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No
Dann
徴兵告諭・四民平等の原則により、すべての男子が兵役の義務を負うこ
とになった。20歳の男子は徴兵検査を受け、くじ引きの
結果により、3年間の兵役に服した。さまざまな方法で
徴兵逃れをする人たちが続出し、平等な負担にならなかった。
殖産興業政策…新政府は、地租などの税収をそそぎこみ、近代
産業を育成した。
富岡製糸場・輸出の主品である生系の品質向上のために開業し、
お雇い外国人の技術指導を受けた。
征韓論論争…朝鮮との外交関係をめぐり、政府内で対立がおこる。
明治六年の政変…西郷隆盛らは外交使節の派遣を決定したが、
欧米視察から帰国した岩倉具視や大久保利通、
木戸孝允らは内政充実を優先させることを重視し
て反対した。西郷、板垣退助、江藤新平らは政
府の要職を辞して抗議した。
廃刀令、秩祿処分…家禄の給付を廃止し金襴公債証書に
かえた政策。世襲の家禄に対して、金禄公
債証書は一時支給となるため、工族たちは
危機感を募られた。
西南戦争…鹿児島の士族は明治六年の政変で下野していた西郷
をリーダーとして蜂起する。熊本城などを攻撃したが、
徴兵制による政府軍のまえにやぶれた。
土族反乱
不平士族は武力で対抗しようと、佐賀の乱や西南
戦争などあいついで蜂起した。
民撰議院設立建白書・板垣らは「政権が官僚に独占され、民衆
を苦しめている。租税を払う者は使途につ
いて発言する権利がある」と主張した。
しかし却下される。
自由民権運動・言論を武器に専制政府を倒して主導権をにぎり、
国会や憲法によって人々の自由・権利を保証する近
代国家をつくることをめざして始まった運動。

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No.
Date
三大事件建白運動…井上馨外相の条約改正交渉への反対から、
論論の自由、地租の軽減・外交失策の挽回
をかかげた。
保安条例…反政府運動の弾圧法規・政府に批判的な人々を
東京から追放した。
華族令
旧大名や公家らに加え、明治維新以来の功労者などにも
爵位(公・侯・伯・子・男)を与えた。
太政官制…大臣と参議を主体とした。
内閣制度・・・天皇に各省の大臣が直属した。その中心となる初代
の総理大臣には伊藤博文が就いた。
枢密院・・・官僚・軍人などが任命された天皇の最高諮問機関。
欽定憲法…君主の単独の意思によって制定された憲法。
大日本帝国憲法・天皇を国家の元首とし、天皇の全般的支配権
を規定した(天皇主権)。戦争と外交(宣戦
講和条約締結) 陸海空軍への指揮命令
(統帥権)なども天皇の権限だった。
天皇大権・・・戒厳令や緊急勅令(議会の閉会中に法律にかわって
発する勅令)なども、天皇の裁可により、内閣が判断し
て発令する。
軍人勅諭・軍隊に対して天皇に忠誠を尽くすことを求めた。
教育勅語…天皇への忠誠としての忠孝の道徳を教育の基本と
することを命じた。
民党…旧自由党系の立憲自由党(のちの自由党)と立改進党
が中心。初期議会で衆議院の過半数を占めていた。
藩政府・薩摩や長州、土佐、肥前の出身者が要職を独占
した政府。特定の政党と関係をもたなかった。
選挙干渉・・・議会解散と警察を使って、反対党派の選挙運動
に直接に干渉する行為。
初期議会・開設後まもない時期の第1議会から第6議会ま
での帝国議会。

ページ5:

No.
Ce
各地のおもな政社と激化事件
群馬事件
1884.5
板垣退助遭難
高田事件
1882.4
1883.3
飯田事件
大阪事件
1884.12
1885.11
立志社
名古屋事件
1884.12
福島事件
17882.11~12
加波山事件
1884.9
秩父事件
1884.10~11
愛国公党
愛国社→ 国会期成同盟

ページ6:

1869
新政府
蝦夷地を北海道と改める。
四民平等
1871
戸籍法
日本→清国対等
1872
・日清修好条規
琉球藩をおく。
徴兵告を出す。
富岡製糸場を開業。
1873
征韓論論争 明治六年の政変
地租改正条例を制定。
1874
日本政府→台湾
台湾出兵
1875
民撰議院設立の建白書を提出。下
板垣
・立志社を結成。
結社がうまれる。
日本→朝鮮 不
・江華島事件
・日朝修好条規
日本・ロシア
・樺太・千島交換条約
大久保利通・板垣枦戸孝允
・大阪会議→次立憲政体樹立の詔
地租改正反対一揆
1876
廃刀令・秩緑処分
1877
政府軍西郷らやぶれる
西南戦争
立志社
立志社建白を提出。

ページ7:

1880
政府←国会期成同盟 失敗
国会開設の請願書を提出。
政府
集会条例を発する。
1881
黒田清隆
1882
開拓使官有物払い下げ事件→明治十四年の政変
板垣
・自由党を結成。
大隈
立憲改進党を結成。
・日本銀行を設立。
政府→軍人
軍人勅諭
1884.10.
国民党
秩父事件
自由党解党
1884
華族令を制定。
1885
内閣制度が創設。
1885.11
大井憲太郎ら
大阪事件
1886
旧自由党・立憲改新党の有志
大同団結運動
1887
三大事件建白運動
1888
'
保安条例を出す。
枢密院で憲法を審議
市制・町村制を定める。
1889.2.11 天皇
大日本帝国憲法を発布。

ページ8:

1890
府県制郡制を定める。
教育勅語を命じる。
第1回帝国議会が開かれる。