現代文
高校生
解決済み

国語の「一瞬の風になれ」についてです。

【本文】
俺(神谷)たちの高校の陸上部は4継(400メートルリレー)で南関東大会進出を決めた。入賞すれば全国大会に出場できるが、敗退すると守屋さんをはじめ三年生は引退することになる。そんなときエースの一ノ瀬連は肉離れをおこし、三輪先生に練習を休むように指示された。しかし、連は毎日練習に出て別メニューをこなしていて、先生に怒鳴られる。
1⃣ 「先生、すみません」謝ったのは、守屋さんの声。
守屋さんが連の隣に来て、連の頭を無理やりぐいと押すようにして、二人で礼をした。
「先生、勘弁してください。言いつけを破ってすみません。無茶してすみません」「きみが謝るこたァ・・・」言いかけた先生の言葉を守屋さんは遮った。
「部長として部員の管理が行き届きませんでした。俺がもっとこいつに言って聞かせないといけませんでした」連が、何か言いたそうに守屋さんを見たが、構わずにに続けた。
「どこかで俺自身が一ノ瀬に期待していたのかもしれません。こいつと走ることをあきらめきれなかったのかもしれません。俺にそんな気持ちが少しでもあったら、一ノ瀬があきらめてくれるわけがないです。自分勝手でした。もし、こいつに何かあったら・・・」守屋さんは、その先までは言わずに唇をかみしめた。
2️⃣ 連は黙って、守屋さんの横顔を見ていた。あきらめきれない無念そうな表情が、初めて連の顔に表れた。
ずっと隠していた表情。心の内を連は決して顔には出さず、意固地に淡々と逆らい続けていた。一度、悔しさをあからさまに表に出してしまうと、ゆっくりと少しずつ顔つきが変わっていった。連の中で何かがほどけていくようだった。
3️⃣ そうか・・・。俺はようやく理解した。守屋さんだ。守屋さんのために、連は走りたがっていた。4継という競技の魅力以上に、南関東という舞台の華やかさ以上に、連にとって大きなものがあったんだ。
4️⃣ 「俺たちに任せてくれ、一ノ瀬」守屋さんはきっぱりと言った。「桃内、神谷、根岸、守屋、みんなで、めいっぱい走るよ」めいっぱい走ると大声で誓わないといけないのだが、声が出せなかった。泣きそうだった。根岸も、桃内もかたまったように黙っていた。三輪先生は、口を一文字に引き結んで、何度もまばたきをしていた。長く重い沈黙のあとで、「ハイ」やっと、連がそう言った。その時の連の目や声が、しばらく頭から離れなかった。悔しさや悲しさをふっと越えたような素直な目と声だった。

本文(上の文)を読み下の①から⑤の選択肢から(A)(B)それぞれに適した語を選んでください。
特徴的なのは全体が(A)の視点でか描かれており、「俺」のひとり言が(B)にまで入り込んで語られていることである。「俺」が登場人物の心情を説明し、情景を描写していく。その結果、登場人物全員への共感が生まれ、青春特有のひたむきな生き方をみずみずしく描くのに成功している。
【選択肢】
①一人称②二人称③三人称④会話文⑤地の文

(A)(B)に当てはまるものを教えてください。
お願いします。

回答

✨ ベストアンサー ✨

>特徴的なのは全体が(A)の視点で描かれており、
=「俺」が登場人物の心情を説明し、情景を描写していく。
「俺」というのは1段落に出てきて、(神谷)だとわかります。
神谷の意識の上で登場人物をどう見ているか語られていますが、「俺」と一人称で語っています。もし、神谷は、~。連は、~とすべて三人称で語るなら語り手はその場から離れた「神の視点」とでもいうべきところから語っているとわかります。
Aは一人称
Bは、3段落で、自分の心の中で語ったことをカギカッコなどはずれた部分で、「~と思った」といった言い回しで囲まずに書いていっています。いわゆる自由間接話法とされるものです。
Bは地の文
地の文とはカギカッコのついていない他の部分のことです。

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