3.w(x)を実関数として以下の形に書くことができるポテンシャルに対する質量mの粒子
の1次元ポテンシャル問題を考える.
=2727
V(x) =
2m
·(w¹²(x) — w'(x)).
(3.1)
ここで,'はxによる微分を表す。例として,w(x)=(mw/2h)x2のときにV(x)はよく知られ
た角振動数の調和振動子のポテンシャルから定数を引いたものになる.
(a)を運動量演算子,父を位置演算子として、この系のハミルトン演算子は,一般にある
適切な実関数f(x)を用いて
1
2m
=(i+if(x))(i-if(x))
(3.2)
という形に書くことができる. f(x) を具体的に求めることでこのことを示せ.このこと
から,この系のエネルギー固有値 En (n=0,1,...)は非負であることがわかる. 以下では,
EoE1E2.・・とする.
(b) エネルギー固有値E。=0の束縛状態が存在する場合を考える.この基底状態の波動関数
(x)を求めよ. ただし, 規格化定数は問わない.
(c) ポテンシャルV(x)が
V(x)=
==
2
2 h²
+
=
1
;(tanh?(x/a).
ma² cosh2(x/a) 2ma² 2ma2
cosh² (x/a))
(3.3)
(aは定数) のとき,対応するw(x) を求めよ. また, その結果を利用して、ポテンシャル
が
2
U(x) = -
ma²cosh2(x/a)
(3.4)
で与えられるときに基底状態のエネルギー固有値と波動関数を求めよ. ただし, 規格化
定数は問わない.
(d) (3.1) 「対」になるポテンシャル
V(x) = h² (w12 (x) + w" (x))
(3.5)
を考える.この「対」になる系の束縛状態のエネルギースペクトルÉmはÉm=E(=0)
となるものが存在しないことを除いて束縛状態のEnと一致する,すなわち,Ēo =
E1 E1 = E2, ... となることを示せ.
(e) ポテンシャル(3.3)と 「対」になるポテンシャルV (x) を求め, (4) の結果を利用すること
で、ポテンシャルが (3.4)で与えられるときの束縛状態の個数を求めよ.