(2) 弱酸の解離と pH
一方,CHCOOH は水溶液中でごくわずかしか解離(電離) しないため, CH.COOH は弱酸と
よばれる。CH:COOH は水溶液中で次式のような解離平衡状態をとっている.
CHCOOH H+CH.COO
(2.17)
弱酸の場合は, 強酸とは異なり, その解離はわずかである. そのため弱酸の pH は,それ自身の
濃度(Ca)に加えてその酸に固有の酸解離定数(K.) の値によって大きく影響される。
そこで,次式のように水溶液中で解離する弱酸 HAについて考えてみる。
HA H* +A
(2.18)
溶液中に存在する化学種には, 質量均衡則および電荷均衡則が成り立つため, 弱酸 HAの濃度を
C。とすると,この溶液における質量均衡則および電荷均衡則から次式が成り立つ.
Ca= [HA] + [A]
(質量均衡則)
(2.19)
(H]=[A]+[OH] (電管均療開)リ=D
(220)
また,酸解離定数 K。 は, 以下の式で表される。