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環境問題と孤立した個人
環境問題 (主題)
原因 人間による自然資源の搾取
改善策 私たちの世界・自然観の見直し(主張)
近代科学の自然観
搾取推進
・保護維持に反する
2近代科学の自然観
特徴
機械論的自然観=自然は法則どおりに動く死せる機械
原子論的な還元主義=原子と法則だけが真の姿
物心二元論
<物理学的世界〉
自然に実在するのは原子以下の微粒子
・人間的意味に欠けた無情の世界
没価値の存在
<知覚世界>
認識する主体の心に生じたイメージ
非存在の価値
3近代科学が自然破壊にもたらす問題
近代的な自然観
粒子が法則に従っているだけの存在
場所や歴史としての特殊性が奪われ個性が欠落
・意味や価値が内在しないただの
徹底して利用することに躊躇する必要がない
分解してエネルギーや材料にして利用=環境問題
4近代的な個人概念が個人にもたらす問題
近代的な人間観
原子のような単独の存在で規則や法に従って働く存在
・特殊な諸特徴の排除、個性の喪失
・標準的な人間像
→伝統的共同体の束縛から解放、自由な主体
マイノリティーが不利になる政治社会的問題

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環境問題
【要約】
5近代科学の自然観がもたらす悲劇的帰結
近代の二元論的自然観=自然を分解不可能な粒子と自然法則のみで捉える
自然は利用可能なエネルギー、材料→「自然を破壊する」はありえない
・生態系(全体論的、独特の時間や個性)を無視
環境問題の原因は自然資源の搾取にあり、その背景にある近代科学の自然観を見直すべきだ。 機
械論的自然観と原子論的還元主義から生じる物心二元論を特徴とする近代科学の自然観は、
自然を個性のない粒子が法則に従っているだけの機会と見なし、地域や歴史などの特殊性を無視し、
分解して徹底して利用するものとした。近代の人間観にもこうした認識は通停する。人間個人を
規則や法に従って動く、特殊な諸特徴を省いた単独の存在として捉え、伝統的共同体の束縛から
解放し自由や人権の概念をもたらした一方、標準的でない人々を社会の基本的制度から排除す
るという政治的・社会的問題を招いた。 生態系は独特の時間性と個性を形成する全体論的存在だ
が、分解的な態度をとる二元論的自然観はその個性や歴史性を看過したため、環境問題をもた
らした。