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科学技術の発展 私たちの暮らしと科学 「科学」のおこり 人類は古くから自然や人体に関心を持ち、それを説 明する知識を少しずつ積み重ねてきた。その結果、 「科学」という学問が生まれたが、現在のような客観 性や論理性を持つまでには長い時間がかかった。実験 による実証的な手法が用いられるようになったのは17 世紀からであり。それ以降、科学は本格的に発展して いった。 「科学」のもたらしたもの 科学とは、観察や実験を通して自然の因果関係を明 らかにするものであり、それによって私たちは自然へ の理解を深め、豊かな暮らしを実現してきた。特産品 の開発や歴史の解明、災害対策など、科学は多くの場 面で役立っている。一方で、環境汚染や原子爆弾のよ うに、科学は悲劇をもたらしこともある。 科学の力を どう使うかは、私たち次第である。
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情報伝達技術の発展 人工知能とネットワーク社会の到来 動画 印刷技術の発展 人類は当初、身振りや音で情報を伝えていたが、や がて言葉や文字を使うようになり、文字は粘土版や紙 などに記されて伝達された。 15世紀にグーテンベルクが活版印刷を開発したこと で書籍が普及し、情報伝達の速度が大きく向上した。 現在では、コンピュータによって情報をデジタルで直 接印刷できるまでに技術が進化している。 電話機の発明 19世紀前半、電気信号で情報を伝える有線の電話機 が発明され、モールス信号などが用いられた。 電話機は、音波を電気信号に変換し、 再び音波に戻 す装置であり、実用化は1876年にベルによって行われ た。 無線通信の成功 19世紀後半は有線通信が主流だったが、 電磁波の発 見を受けてマルコーニが無線通信に挑戦し、1901年に 大西洋を越えた長距離無線通信に成功した。これによ り、無線通信の基礎が築かれた。 ラジオ放送・テレビ放送の開始 ラジオ放送 20世紀に入り電子技術が進歩すると、特定の周波数 の電磁波を発信・受信する技術が確立され、各放送局 が異なる周波数で放送を行うラジオ放送が可能となっ た。ラジオ放送は1920年以降に本格的に始まった。 2
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テレビ放送 無線通信の成功後、電磁波を使った映像伝達の技術 が発展し、1911年にロージングがブラウン管による画 像受信装置を発案した。 1926年には日本の高柳健次郎がブラウン管テレビで 「イ」の文字を映すことに成功し、テレビ放送は1941 年にアメリカで本格的に始まった。 インターネットの広がり ●コンピュータの普及 20世紀にコンピュータが開発され、情報処理技術が 大きく進歩した。当初は大型で限られた機関でしたか 使えなかったが、半導体技術の進歩でCPUが小型化さ れ、コンピュータも小型化。1980年代以降には、パソ コンが一般に普及した。 ●インターネットの普及 1969年、アメリカ国防総省が国内の大学や研究機関 を結ぶネットワークを構築し、これが発展してインタ ーネットとなった。 初めは研究目的に限られていた が、1990年代に商業利用が可能となり、パソコンの普 及とともに利用者が急増し、個人間でも情報のやりと りが行われるようになった。 携帯電話の普及と進歩 1985年に肩にかけて持ち運ぶ携帯電話が初めて発売 され、その後、小型化・高性能化が進んだ。1990年代 にはインターネット接続も可能となり、音声だけでは なく文字や画像、動画も通信できる情報端末として進 化し続けている。 3
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AI コンピュータの高機能化により人工知能(AI)の研究 が進み、認識や推論といった人間の機能を目指してい る。画像認識は顔認証や自動運転に、音声認識は自動 翻訳などに応用されている。 IoTの時代 これまでインターネットに接続されていたのは主に 情報機器だったが、近年ではテレビやエアコン、自動 車などの「もの」 も接続されるようになり、これを IoTという。IoTの普及により、遠隔操作や産業分野で の機械制御が可能となり、多くの機器がネットワーク でつながる社会が実現しつつある。 4
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エネルギー資源の活用と交通の発展 大量消費から持続的な活用へ 人類が利用してきたエネルギー 人類は初期に火を使って暖をとり、食物を調理する など熱エネルギーを利用していた。のちに木材や木炭 が使われ、農耕の発展とろもに風力や水力も利用され るようになった。18世紀の産業革命までは、自然のカ によるエネルギーが中心だった。 蒸気機関の開発 17世紀に水蒸気の圧力を利用した熱機関の開発が始 まり、1712年にニューコメンが蒸気機関で動くポンプ を作ったが効率は悪かった。 1769年にワットがこれを 改良し、 高効率の蒸気機関を開発した。 石炭の大量消費 蒸気機関は炭鉱や紡績工場、交通機関などで広く利 用され、スチーブンソンの蒸気機関車に代表されるよ うに大量輸送を可能にした。これにより生産力が高ま り、産業革命の原動力となった。 また、石炭の大量消 費も始まった。 ガソリンエンジンの発明 産業革命後も蒸気機関の改良や効率化の研究が進 み、1876年にオットーが内燃機関を開発した。これを もとにダイムラーがガソリンエンジンを作り、乗り物 に搭載。さらにベンツも1885年に三輪自動車を開発し た。 5
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石油の大量消費 1907年、フォードが流れ作業による自動車の大量生 産を始め普及が進んだ。さらにエンジンを積んだ飛行 機の開発により、 自動車とあわせて石油の大量消費が 始まった。 ●石炭・石油の利用 石炭は暖房や鉄の精錬に使われ、石油はエネルギー 源のほかにプラスチックや化学繊維などの原料として も利用された。 エネルギー資源の有効利用 19世紀に発電技術が進歩し電気の利用が広がると、 化石燃料の消費が増加した。これにより資源の枯渇や 環境悪化が問題となり、核エネルギーや再生可能エネ ルギーの利用、効率的なエネルギー活用技術の開発が 進められている。 高速鉄道とジェット旅客機の開発 ●鉄道の発達 蒸気機関車の発明によって大量輸送の時代が始ま り、その後、電気モーターの発明により効率の良い電 気機関車が主流となった。動力機関や素材の進歩によ り鉄道は高速化し、日本では1964年に最高時速200km の新幹線が開通した。 6
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飛行機の発達 1903年、ライト兄弟が動力飛行に成功し、飛行機の 開発が始まった。第一次世界大戦で発達し、1919年に は旅客機として使われた。1937年にジェットエンジン が開発され、1950年代にジェット旅客機の運行が始ま り、短時間での世界移動が可能になった。 現在では、エンジンの高性能化や機体の軽量化、自 動操縦などにより、省燃費で安全かつ快適な飛行が実 現している。 宇宙への旅 航空力学や熱力学の進歩により、宇宙船で物や人を 宇宙に運べるようになった。1957年にソ連がスプート ニク1号を打ち上げ、1961年にはボストーク1号で世界 初の有人宇宙飛行に成功。アメリカは1969年、アポロ 11号で人類初の月面着陸を達成した。その後、再利用 可能なスペースシャトルが開発され、2011年には国際 宇宙ステーションが完成し、宇宙での研究が進められ ている。 日本の宇宙開発 日本でも宇宙ロケットの開発が進められ、高性能か つ低コストな大型ロケットが実用化されている。これ らは国際宇宙ステーションへの物資輸送や、気象・地 球観測・GPS衛星の打ち上げに使われ、今後は月面輸 送への利用も検討されている。現在も、性能と経済性 を高める研究が続けられている。 7
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医療技術の発展 ヒポクラテスから近代医学・再生医療へ 医学のおこり 人類は昔から経験にもとづいて治療を行っていた 古代ギリシャの医師ヒポクラテスは、診察により病 の原因を探り、四体液説にもとづいた医療を行った。 この説は、中世まで信じられた。 外科学の進歩 【血管結さつ法の開発】 。気 16世紀のフランスの従軍医パレは、手術後の失血死 を防ぐため。切断面の血管を糸で結ぶ血管結さつ法を 開発し、近代医学の祖と呼ばれている。 【全身麻酔法の開発】 1804年、華岡青洲が薬物による初の全身麻酔手術を 行ったが、副作用が強く扱いが難しかった。19世紀半 ばにはエーテルやクロロホルムによる全身麻酔法が広 まり、外科医療が大きく進歩した。 【消毒法の開発】 19世紀、全身麻酔法の発展により外科手術は進歩し たが、消毒の概念がなく、多くの患者が感染症で死亡 した。 ホームズとゼンメルワイスが産褥熱の予防に取り組 み、医師の手が感染源であると指摘した。リスター は、微生物が傷の化膿を引き起こすと考え。1865年に フェノールを用いた消毒法を実践し、 感染予防に成功 した。 このように、確実な止血法、全身麻酔法、消毒法の 開発は、それぞれ近代医学を格段に発展させた。 8
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DNAの構造の解明と医学の発展 1953年、ワトソンとクリックがDNAの構造を明らか にし、遺伝子のしくみやタンパク質合成の仕組みが解 明された。これにより、大腸菌にヒトの遺伝子を組み 込んでインスリンを作るなど、 医薬品の合成が可能と なった。ヒトの遺伝情報は2003年にほぼ解読され、個 人差が病気や薬の効果・副作用に関係していることも わかってきた。 遺伝子操作と医療 現在、個人の遺伝情報に基づいて治療や予防を行う オーダーメード医療の研究が進んでおり、 遺伝子の一 部を正常なものと置き換える「遺伝子治療」などが行 われている。がん治療では、リンパ球に攻撃力を高め る遺伝子を組み込む方法も活用されている。近年 は、狙った遺伝子を高精度に改変できる「ゲノム編 集」が開発され、医療の発展に欠かせない技術として 期待されている。 移植医療と再生医療 臓器移植には拒絶反応の問題があり、それを抑える 薬が必要だが、薬を使わない移植医療の研究も進んで いる。再生医療では、細胞移植などにより機能が低 下・欠損した組織や器官の回復を目指し、ヒトの細胞 を培養して移植する治療法が研究されている。最近で は、血液などから特定の細胞に変化できる細胞を作り 出す技術が開発され、心筋細胞を大量につくって移植 する治療の研究も進められている。 医療技術の進歩によって、 人類の平均寿命は長くな り、わたしたちは、健康に暮らすことができるように なった。しかし、現在においても、治療法が確立され ていない病気も多い。 9
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