この歌の意味は、「あかあかと窓の外の草に日が沈んでゆくこの静かな夕方に、春の鳥
よ、鳴くなよ。鳴いて私の心を乱してくれるなよ」です。「な鳴きそ鳴きそ」の部分は、禁
止の表現である「な…..….そ」を二度くり返し、「な鳴きそな鳴きそ」というところを、あと
の「な」を省略して「な鳴きそ鳴きそ」と縮めたのですが、八音になるところが七音になる
ことで、歌にリズムが生まれています。 ②9日のさしこむ室内に、物悲しさ
にひたる若き日の感傷が歌われているわけですけれど、
旬以下は窓の外に沈む夕日
を鮮やかにとらえながら、 暮れゆく夕方の物悲しさも感じさせる、すばらしい歌だと思いま
す。