開発途上国の
経済政策と開発援助
第二次世界大戦後に独立した国の多くは,
植民地時代に形成された単一の作物や鉱物
いそん
資源に依存するモノカルチャー経済の構造が残り,経済的に立ち遅
れていた。この状況を改善して経済的自立を実現するために, 国営
10 企業の設立や計画経済的手法の導入など, 政府主導により工業化を
進める政策が多くの開発途上国で行われた。
一方, 先進国が開発途上国に対して資金や技術の援助を行う動き
もみられた。 また, 冷戦のもと,米ソ両国は援助や技術協力を通じ
て開発途上国への影響力拡大をはかった。 しかし、開発途上国の工
5 業化は必ずしも十分に成功したとはいえず, 先進国との経済格差 (南
北問題) はさらに拡大し, その解決が国際社会の課題となった。
1961年の国連総会では, 1960年代を「国連開発の10年」と定め, 1964
アンクタッド
年には国連貿易開発会議 (UNCTAD) が設立され, 開発途上国の経
United Nations Conference on Trade and Development
済発展のため,先進国の協力強化がめざされた。
発途上国の多くが独立後も経済発展において困
軍的形アが
自由主義国社会主義国
か相違点があったのだろ