発展例題 38
極板間にはたらく力
4x
電気容量 C,極板間隔dの平行板コンデンサーがある。両極板
には, ±Qの電荷がたくわえられている。極板間の電場は一様で
あるとして,次の各問に答えよ。
(1) コンデンサーがたくわえている静電エネルギーを求めよ。
指針 極板を引きはなす仕事の分だけ, コ
ンデンサーの静電エネルギーは増加する。 また,
引きはなす力と極板間の引力の大きさは等しい。
解説 (1) 静電エネルギーをひとして,
U=-
2C
2) 極板を引きはなした後の電気容量を C' とす
る。 電気容量は,極板間隔に反比例するので,
C'=-
-Q
(2) 極板間の距離をゆっくりと⊿x引きはなしたときの静電エネルギーを求めよ。
(3) 極板間にはたらく引力の大きさを求めよ。
d
d+4x
U'は,
-Cとなる。 求める静電エネルギー
U'=-
2C'
=
d
Q² (d+4x)
2Cd
発展問題 473
Q24x
2Cd
+Q
(3) 極板を引きはなす力の大きさをFとする。
この力がする仕事 F⊿x は,静電エネルギーの
増加分 U'-Uに等しい。
FAx=U'-U=
2Cd
極板間の引力の大きさは,極板を引きはなす
ときに加える力の大きさFと等しい。
(注) 真空の誘電率を ε, 極板の面積をSとする。
C = [S/d から, Cd=Sであり、力の大きさ
Q2/(2Cd) はQ2/(2S) と表される。 Q, S, &
は極板間隔が変化しても一定であるから,極板
間の引力は一定となる。
F=