問題.1
(1) 国家と国民に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
国家は、領民を主権によって統治する組織であり、 必ずしも領域を必要としない。
○ 近代国家においては、一つの政府が対外的にも対内的にも国家を代表する体制でなければならない。
国民の資格を国籍というが、日本ではその要件は直接憲法によって定められている。
憲法上国籍離脱は自由であるが、 外国籍を取得することが条件とされている。
日本では血統主義が採られているので、 日本国内で出生することで日本国籍を取得することはない。
問題.2
(2) 憲法規範の特色と立憲主義に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
○ 憲法は、個人の自由を確保し人間の尊厳を確立することを目的としている。
立憲主義の具体的内容に統治機構の仕組みに関する観念は含まれない。
民主主義は最善の政治制度として、 一義的に定義されるものである。
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権力分立は、国内の政治勢力の均衡を目的とし国民の自由の守護は目的とされない。
立憲主義は国家の普遍的な政治理念であり、 古代共和政の時代から存在した。
問題.3
(3) 日本国憲法の基本原理に関する次の記述のうち、 妥当なものはどれか。
○ 日本国憲法の三大基本原理とされるものは、 国民主権、 基本的人権の尊重、 権力分立である。
国民主権は、J・ロックの社会契約論に典型的に表されているように、 近代憲法の基本原則の一つである。
○ 日本国憲法の象徴天皇制は、天皇が国の象徴たる役割以外の役割をもたないことを強調するところに意義があ
る。
○ 天皇の政治的行為は憲法上 「国事行為」 に限定され、 その中立性が保たれているので内閣の助言と承認は不要
である。
○ 現在自衛隊が憲法9条に違反しないという見解が、政府や最高裁判所のみならず学者の間でも定説である。