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演習3 2018年岐阜大学(医・工・応用生物)
必要があれば、次の数値を用いよ。 計算結果は、 特に指定のない限り有効数字2桁で示せ。
原子量:
H=1.0.
N=14.0,
C=12.0.
0=16.0.
Na=23.0,
8-32.0,
CI-35.5,
K-39.1.
Ca=40.1,
Cr=52.0,
Cu=63.6.
n=65.4.
Pb=207
次の文章を読み、以下の間1から5に答えよ。
1気圧下では純粋な水の凝固点は 0℃である。 水 100g に 2.34gの塩化ナトリウム NaCI を溶解した水溶液を冷却
したときの冷却曲線を図1に示す。 固点はこの図のの温度である。
凝固点よりも温度が低いにもかかわらず, 液体の状態を保ったまま, 凝固が起こらない状態を過冷却という。図
のイの点からウの点までがその状態である。
点から点では、エが共存した状態であり、固体の生成量の増加にともない液体の凝固点は徐々に低くな
る。
また、様々な濃度のNaCl 水溶液の凝固点を調べた結果, 質量パーセント濃度が23.4% の NaCl 水溶液が最も
低い凝固点を示した。
NaClのような塩のなかには,水和水をもつ水和物として水溶液から生成するものがある。 ここで調べた NaCl 水
溶液はいずれも完全に凝固したとき, NaClの水和物である NaCl・2H2Oの固体とH2Oの固体の混合物となった。
度
A
B
D
冷却時間
図1 NaC 水溶液の冷却曲線
NaClの結晶構造をもとに,その密度について考えてみる。 単位格子にはオ個のナトリウムイオン Na+ □
] であり, CI の配位数はクである。こ
一個の塩化物イオン CI が含まれている。 また, Na+の配位数はキ
の配位状態から、単位格子の辺の長さである格子定数はケ [cm] と表される。よって,密度は
□ と表される。
図2 NaCl 結晶の単位格子
● Na+
a
てはまる適切な記号をa~eから選んでそれぞ
2. 以下の(1)~(3)に答えよ。 水のモル凝固点降下は1.85K-kg/mol である。 なお, Nacill
離している。
(1) 下線部(a)について,凝固点の温度 [℃] を求めよ。
にあてはまる適切なものを以下の①~④から選び,記号で答えよ。
① 液体のHO と固体の NaCl
③ NaCl 水溶液と固体のHO
(3) 下線部(b)について,点から点fのあいだの冷却曲線上で温度が-3.70℃である点における, 混合物
の質量 [g] を求めよ。
② 液体のH2Oと固体の NaCl2H2O
④ NaCl 水溶液と固体のNaCl
間 3. 下線部(c)について, 以下の(1)および (2) に答えよ。
(1) この水溶液のモル濃度 [mol/L] を求めよ。 この水溶液の密度は1.17g/cm3である。
問 4.
(2) この水溶液が完全に凝固した固体中におけるNaCl・2H2O の割合を質量パーセントで求めよ。
オ~
クにあてはまる適切な数値をそれぞれ答えよ。
5.ケおよびコにあてはまる適切な数式を, Na+ のイオン半径RNa+ [cm] Cl-の
m〕,Na の原子量 M Nia, C1 の原子量 Mcl, アボガドロ定数 NA [/mol] を用いて示せ。