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有機化学 練習問題 (芳香族炭化水素) 二次対策用
2 次の文[1], [II] を読み、以下の各問いに答えよ。 原子量が必要ならば,
H=1.0, C=12.0, N = 14.0, 0=16.0 を用いよ。
[I] 分子式 C15H19 NO3 で表される中性化合物 A がある。 Aにはベンゼン環が
1個および不斉炭素原子が1個含まれる。Aを完全に加水分解することにより,
中性化合物 B, 酸性化合物 C および塩基性化合物 D を得られた。 このとき
加水分解をうける結合はア 結合およびイ 結合である。
もつ化合物にはタンパク質あるいはウがある。 B は金属ナトリウムと反
応して水素を発生する。 また, B は硫酸酸性の二クロム酸カリウム水溶液に
より酸化され, 酸性化合物を生成した。
結合を
Eに
を触媒として加えてエタノールと反応させることにより,
結合をもつ中性化合物 F を生成した。 F の分子量はBの分子量に比べ
約48%増えた。 C870mg を完全に中和するのに, 0.100mol/Lの水酸化ナト
リウム水溶液 150mL を要した。 Cは加熱することにより, 分子量が 18 だけ
小さくなった化合物 G を生成した。 Cは白金触媒存在下で水素と反応し,分
子量が2だけ大きくなった化合物Hを生成した。
[ ⅡI] 分子式 C13H15NO3 で表される中性化合物 Ⅰがある。 Ⅰ にはベンゼン環が1
個含まれる。 I を完全に加水分解すると中性化合物 J, 酸性化合物 K および塩
基性化合物 Lが得られた。 Jは分子式 C8H10O であり, 金属ナトリウムと反応
して, 水素を発生する。 また, Jは硫酸酸性の二クロム酸カリウム水溶液によ
り酸化され, 分子量が小さくなって銀鏡反応を示さない中性化合物 M を生成
した。 K は [1] で示した C と同じ分子式をもつが,融点は異なる。 K は白金
触媒存在下で水素と反応し, C からの生成物と同じHを生成した。 したがっ
て, CとK とは オ 異性体の関係にあり, Cは
形,K は
カ
キ 形と
よばれる。
1
問1 [I] で示された B, C, D, F に含まれる官能基の名称を次の (a) ~ (g)
から1つ選び記号で記すとともに, その示性式を下記の例にならって書
け。
例: (c), NO2
(a) エーテル結合
(b) アミノ基
(c) ニトロ基
(d) エステル結合
(e) カルボキシ基
(f) ヒドロキシ基
(g) アルデヒド基
問2 [I] で示されたCの分子量はいくらであるか計算せよ。
問3 問2で得られた分子量より, 酸性を示す官能基を除くと C の分子には
炭素原子が何個含まれていると考えるべきか, その数を書け。
オ
カ
キ に適切な語句を入
問4 [1], [Ⅱ] の空欄 ア
れよ。
問5
エ に入る適切な語句を次の(a)~(i)
[I]中の空欄 イ
から1つ選び記号で記せ。
(c) ビニロン
(d) アミド (e) 硫酸
(a) エーテル
(b) 水酸化ナトリウム
(f) セルロース
(g) ヒドロキシ
(h) ナイロン
(i) 炭酸ナトリウム
問6
B, C, D, J, K, L の構造式を書け。
問7 [II] で示されたIには不斉炭素原子が含まれているか。 含まれているな
ら〇を 含まれていないなら × を記せ。