81,4
うに
。
4
ミトコンドリアには外膜と内膜があるが, 電子伝達系での ATP 合成は内膜で行われる。 内膜
での ATP合成のしくみは、以下の①~③の過程により行われる。
CaHada
HHHHHH
H* H*
H*
A4 A
電子伝達系の間スペース | ATP
酵素群
内膜
合成酵素
H*
H*
H* マトリックス ADP
溶液A
CES
ミトコンドリア
拡大図
ミトコンドリア
図2
① クエン酸回路で生じた水素に由来する電子が, ミトコンドリア内膜に並ぶ電子伝達系の酵
素群で運搬される過程で生じるエネルギーを利用して、 水素イオン (H+)をマトリック
スから膜間スペース(内膜と外膜の間の空間) へくみ出す。
(2) 膜間スペースの方がマトリックスより水素イオン濃度が高くなり, 内膜をはさんで水素イ
オンの濃度勾配ができる。
③ 内膜にある ATP合成酵素は、水素イオンが濃度勾配に従って移動するエネルギーを利用
して, ADP から ATPを合成する。
〔注〕 ミトコンドリア外膜には低分子 (小さい分子)を自由に透過させる機構がある。
(1) 細胞から分離,精製したさまざまな基質と適度な濃度の塩を含む溶液Aに, ミトコンド
リアを入れた実験系をつくった (図2)。 その結果、 直ちに ATP合成反応が始まったが,
一定の時間後に基質がなくなったために、 合成反応は停止した。 実験系の溶液Aの酸素
濃度は時間経過とともにどのように変化するか。 次の A~F から最も適切なものを選べ。
なお, 溶液Aは空気と遮断してある。
実験系
(RS
erns
B
✓
ATP
・スペース
外膜
・内膜
[Na+
(^
KERRED
L
0
0
時間
時間
時間
時間
時間
時間
(2) 実験系の溶液Aに酸を入れて溶液Aの水素イオン濃度を高くしたところ, ATP合成速度
が上昇した。 その理由として考えられることを50字以内で述べよ。
(3) 溶液Aの塩濃度をゼロにしたら, ATP合成反応がみられなかった。 どのような理由が考
えられるか。 40字以内で答えよ。 (千葉大)