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間 3
ある植物の根端分多組織の組織片を室温で培養し、培状中に
短叶間だけ “HH-チミジン(チミンとデオキシリポボースからなるスクレオシドを, 水
素の放射性同位体である "H で標識した化合物) を加えた。このとき, HH-チミジン
はS 期の細胞で合成中の DNA に取り込まれる。その後, 残った H-チミジンを
除去し, 組織片を 相-チナミジンを含まない培養液に移して培差を続けた。この組織
片を一定時間ごとに観察し, M 期の細胞のうち HH-チミジンで標識された DNA
を含む細胞の割合を計測した。*H-チミジンを加えた時点を起点とすると, 5.5時
間後に M 期の細胞の半数が標識されるようになった。その後。 M 期の細胞のすべ
てが標識されたものになったが, やがて標識された細胞の割合は減少し, 12.5 時
間後には再び M 期の細胞の半数が標識された状態となった。さらに堪差を続ける
と, 標識された M 期の細胞は全くみられなくなったが, しばらくすると M 期の組
胞に標識されたものが再び観察きれるようになり, 30.5 時間後には M 期の細胞の
半数が標坦されるようになった。また, 同じ組織片について, 400 個の細胞を固定
し酢酸カーミンで色して観察したところ, M 期の細胞が 80 個あった。これにつ
いて, 次の(1)・(2) に答えよ。なお, 組織片に含まれる多数の細胞は細胞周期の各
時期に一様に分布し, すべての細胞は細胞周期を同じ速さで進行しており, H-チ
ミジンを与えた時間は無視できるくらい短いもゃのとする。
(1) 細胞周期と細胞あたりの DNA 量に関する記述として適当なものを次のアーオ
から1 つ選び, 記号で答えよ。
ア Gi期の細胞は, M 期の前期の細胞に比べて DNA 量が2 倍になっている。
イ S期の細肥は, MM期の前期の細胞に比べて DNA 是が 二 倍になっている。
ウ G。期の細胞は, M 期の前期の細胞に比べて DNA 量が2 倍になっている。
Gi 期の細有は Gz 期の細胞に比べて DNA 是が 悦になっている。
オ G。期の細胞は, S 期の細胞に比べて DNA 量が4倍になっている。
(2) 観察に用いたこの植物の根適分肌組織の細胞について, (i) 細胞周期,(⑪) M 期.
価)S 期」。および(iM G」 期に要する時間を求めよ。