四次の詩を読んで、あとの間いに答えなさい。
明叫
人もまた、一本の樹ではなかろうか。
樹の自己主張が枝を張り出すように」
人のそれも、見えない枝を四方に張り出す。
身近な者同士、許し合えぬことが多いのは
枝と枝とが深く交差するからだ。
それとは知らず、いらだった身をよじり
互いに傷つき折れたりもする。
仕方のないことだ
0枝を張らない自我なんて、ない。
®しかも人は、生きるために歩き回る樹。
互いに刃をまじえぬ筈がない。
枝の繁茂しすぎた山野の樹は
風の力を借りて梢を激しく打ち合わせ
密生した枝を払い落とす||と
庭師の語るのを聞いたことがある。
人は、どうなのだろう?
せんていばさみ
勇定 鉄 を私自身の内部に入れ、小暗い自我を一
刈り込んだ記憶は、まだ、ないけれど。