-
-
Re 35, 138
151. 錯イオンの反応 8分
次の化学反応式 (1)に示すように, シュウ酸イオン C2O42 を配位子として3個もつ鉄(Ⅲ) の錯イオン
[Fe(C:O.)] - の水溶液では、光を当てている間,反応が進行し,配位子を2個もつ鉄(II)の錯イオン
[Fe(C2O4)2]2- が生成する。
光
2 [Fe(C2O4)3] 3- 2 [Fe(C2O4)2]2- + C2O4² + 2CO2
a
この反応で光を一定時間当てたとき,何% の [Fe(C2O4)3] 3- が [Fe(C2O4)2] 2 に変化するかを調べ
たいと考えた。そこで,式(1)に従ってCO2 に変化したC2O4の量から,変化した [Fe(C2O4)3] - の
量を求める実験I~ⅢIを行った。この実験に関する問い (a~c)に答えよ。ただし,反応溶液のpH は
実験Ⅰ ~ⅢIにおいて適切に調整されているものとする。
...(1)
実験 Ⅰ 0.0109 mol の [Fe(C2O4)3] 3 を含む水溶液を透明なガラス容器に入れ, 光を一定時間当てた。
実験Ⅱ 実験Iで光を当てた溶液に、鉄の錯イオン [FC2O4)3]と [Fe(C2O4)2]2- から C2O4²を遊
離(解離)させる試薬を加え, 錯イオン中のC2O² を完全に遊離させた。さらに, Ca²+ を含
む水溶液を加えて, 溶液中に含まれるすべてのC2O4²をシュウ酸カルシウム CaC2O4 の水和
物として完全に沈殿させた。 この後, ろ過によりろ液と沈殿に分離し,さらに, 沈殿を乾燥し
て 4.38gのCaC2O4・H2O (式量146) を得た。
実験Ⅲ 実験Ⅱで得られたろ液に, a Fe2+ が含まれていることを確かめる操作を行った。
(a)
実験Ⅲの下線部(a) の操作として最も適当なものを,次の ① ~ ④ のうちから一つ選べ。
① H2S 水溶液を加える。
サリチル酸水溶液を加える。
③ K3 [Fe(CN) ] 水溶液を加える。
④ KSCN 水溶液を加える。
☆b 1.0mol の [Fe(CO.)]ョーが,式(1)に従って完全に反応するとき,酸化されてCO2になる CO.
の物質量は何mol か。 最も適当な数値を、次の①~④のうちから一つ選べ。
① 0.5
② 1.0
③ 1.5
④2.0
実験Iにおいて、光を当てることにより,溶液中の [Fe(C2O4)3]の何%が [Fe(C2O4)2] - に変
化したか。 最も適当な数値を、次の①~④のうちから一つ選べ。
① 12
② 16
③ 25
④50
[2021 本試]