220 V章 電気
発展例題35 金属球による電場と電位
点として, 水平右向きにx軸をとる。 クーロンの法則の比例定
半径Rの金属球に,電荷Q(>0) を与える。 球の中心Oを原
数をk,電位の基準を無限遠とする。
(1) 0から距離r (R<r) はなれた点Pの電場の強さと電位を
それぞれ求めよ。
x軸上において, 位置 x (0≦x)と電位Vとの関係をグラフに描け。
(2)
指針 電荷は , 金属
球の表面に一様に分布する。
このとき, 金属球内部に電
場はできず, 金属球内部の
電位は一定となる。 電気力
線は図のように広がり, 0
を中心とする球面を垂直に
貫く。
電気力線
解説 (1) Oを中心とする半径rの球面
を閉曲面として考える。 閉曲面内部の電荷の和
はQであり, ガウスの法則から,この球面を貫
く電気力線の本数は4ヶkQ本である。 単位面
積を貫く電気力線の本数が電場の強さである。
球の表面積は4πr2 なので,電場の強さEは,
発展例題36 電位の合成
発展問題 449,457,452
E=
4лkQ =k²²²/²
4πr²
金属球外部の電場のようすは,Oに点電荷Qが
あるときと同じである。 電位Vは,
(2) x>Rの電位は,(1)から,V=k
x
Q
R
k-
R
O
x=RのときはV=kQ/R となる。 金属球内部
の電位は一定で
0, 0≤x≤R
VA
の電位はx=R
の値に等しい。
グラフは図のよ
うになる。
R
V=kQ
r
となる
Q
X
V=k-
発展問題 449 453 45.